「諸葛亮孔明(古田敦也Ver)」(画像提供:スクウェア・エニックス)

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「どうしてこうなった」「何故その組み合わせに」――。スクウェア・エニックス(東京都新宿区)が2018年春に配信するスマホゲームアプリ「破軍・三國志」に、そんな驚きの声が殺到している。

これは三国志をモチーフとする対戦型カードゲームだ。天才軍師の「諸葛亮孔明」も当然、キャラクターの1人として登場する。ただ、孔明の声を演じたのは、何と元プロ野球選手の古田敦也さん。同社にそのワケを聞くと...?

「すぐに『古田敦也』氏の名前があがった」

「破軍・三國志」は、三国志の武将をモチーフとするキャラクターが登場する戦略型カードゲームだ。プレイヤーは三国志の英雄となり、各々が編成した「デッキ」を用い、他のプレイヤーと1対1のオンラインで対戦する。

LINEやTwitterなどで同ゲームに事前登録をしている人には、特製のカードをプレゼントする。その名も「諸葛亮孔明(古田敦也Ver)」。蜀漢の初代皇帝・劉備に仕えた政治家・軍師、諸葛亮孔明をモチーフとするキャラクターの声を演じるのは、何とヤクルトの監督・捕手として活躍した元プロ野球選手の古田敦也さんだという。

古田さんはプロ野球の歴史に名を刻んだ名捕手であるとはいえ、なぜ歴史上の偉人とコラボすることになったのか、多くのネットユーザーは不思議に思っているようで、ツイッターでは、

「どうしてこうなった」
「なんすかwwwこれはww」
「ちょっと何いってんのかわかんない...」
「何故その組み合わせに」

といった驚き、疑問の声が相次いでいる。

同社の公式サイトでは、「ID野球の申し子と言われた元プロ野球選手『古田敦也さん』の知的なイメージに合わせ、諸葛孔明として破軍・三國志に参戦!!」と書いている。野村克也さんの指導下で磨き抜いた技術で、「ID野球の申し子」の異名を取った古田さんだけに、「軍師」孔明と重なる部分があったのか。

3月19日のJ-CASTニュースの取材に、同社のマーケティング部の担当者は

「本作は本格的な三國志ゲームで、20代後半から30代以上の三國志好きやカードゲームが好きなユーザーをターゲットにしている。この世代が良く知る、知的なイメージという著名人を考えた時にすぐに『古田敦也』氏の名前があがった」

と説明した。

「スタッフが驚くくらい、収録はスムーズに」

担当者によると、今作は「盤面でユニット(駒のようなもの)を動かして対戦をする形のゲーム」で、他のゲームに例えると「将棋に近しいタイプ」だという。古田さんは日本将棋連盟から3段の免状を贈呈されるなど、将棋にも精通していることで知られる。

「その辺りも本作に非常にマッチしていると感じ、最終的な起用を決めた。開発チームに現役時代の古田氏のプレイを見ていた世代が多いことも、すんなりと決定した理由の1つだ」

担当者はさらに「日本ほど三國志を好きな国もないと思っている」と日本人の三国志好きに触れた上で、

「眼鏡をかけた諸葛亮孔明というのはおそらく本作が初かと思うので、その意味では三國志界に新しい風が吹くのではと思っている」

とコメント。「既にユーザーさんをはじめ、さまざまな反応をもらっており、非常に嬉しい限りだ」という。

古田さんが今作のために撮り下ろしたボイス音源については、「ぜひゲーム内でご確認いただければ」とのことだ。ちなみに本人は録音中、繰り返し「難しい...」「これで大丈夫ですか?」と話していたそうだが、担当者いわく

「音響監督を含め、スタッフが驚くくらい、セリフ収録はスムーズに進行した。本人の反応とは裏腹に良いセリフが録れたと思っている」