格安SIMカードやSIMフリースマートフォンを取り扱う「楽天モバイル」は、2016年6月28日、記者向けの発表会を開催し、2機種のスマートフォンと、新料金などを含む新サービスを発表した。それらの詳細をレポートする。

2機種のスマートフォンに加えて、楽天スーパーポイントで支払いが可能になるなど楽天の強みを生かしたサービスが発表された

富士通製「arrows M03」とシャープ製「AQUOS mini SH-M03」が7月下旬に登場

楽天モバイルが今回発表した新しいスマートフォンは2機種。ひとつは、「arrows M03」(富士通製)。もうひとつは、「AQUOS mini SH-M03」(シャープ製)だ。

「arrows M03」は、価格.com上でも人気を博した「arrows M02」の後継モデルで、720×1280のHD表示に対応した約5.0インチの液晶を備えたミドルレンジの製品だ。サイズは、約72(幅)×146(高さ)×7.8(厚さ)mmで、重量は約141g。メタルのフレームにガラスの背面という、最近流行のスタイルだが、「arrows M02」の厚さ約8.9mmから1.1mm薄くなったことや、凝った造形のフレーム、適度な重量感とあいまって高級感がある。なお、富士通が得意とするタフネスボディは継承されており、IPX5/8の防水仕様、IP6Xの防塵仕様のほか、アメリカ国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」の、落下、浸漬、粉塵、塩水噴霧、湿度、太陽光照射、振動、風雨、高温動作(60℃固定)、高温保管(70℃固定)、低温動作(-20℃固定)、低温保管(-30℃固定)、低圧保管、低圧動作の16項目をクリアしている。搭載されるバッテリーは容量約2,580mAhで、メーカー独自の基準で3日の電池持ちを実現している。

基本スペックだが、クアッドコアCPUの「Snapdragon 410 MSM8916(1.2GHz×4)」に、2GBのRAM、16GBのROMを組み合わせている。OSはAndroid 6.0だ。搭載されるmicroSDXCメモリーカードスロットは200GBまで動作確認済みとなる。カメラ機能は、メインカメラが約1,310万画素、サブカメラが約500万画素。付加機能では、FeliCaポート、NFCポート、ワンセグチューナー機能を備えている。なお、「arrows M02」に搭載されていた指紋認証センサーは搭載が見送られた。

LTEの対応バンドはB1/3/8/19/26、3GはBand1/5/6/8/19で、VoLTEに対応している。販売価格は32,800円(一括払い、税別)だが、発売キャンペーン期間中は29,800円(税別)となる。発売は7月29日の予定だ。

約5.0インチのディスプレイはHD表示対応

約5.0インチのディスプレイはHD表示対応

側面のフレームは角部分が少し削られているなど、なかなか凝った造形だ

側面のフレームは角部分が少し削られているなど、なかなか凝った造形だ

各種のカードスロットは左側面に配置される。nanoSIMサイズのSIMカードを使用する

各種のカードスロットは左側面に配置される。nanoSIMサイズのSIMカードを使用する

下面には、キャップレスのmicroUSBポートやマイクホール、ストラップホールが見える

下面には、キャップレスのmicroUSBポートやマイクホール、ストラップホールが見える

上面にはヘッドホン端子が備わる

上面にはヘッドホン端子が備わる

カラーバリエーションは、左から、ブラック、シャンパンゴールド(楽天モバイル限定色)、ピンク、ホワイトの4色

「AQUOS mini SH-M03」は、1080×1920のフルHD表示に対応する約4.7インチの倍速駆動「ハイスピードIGZO」液晶を備えたコンパクトモデルで、サイズは、約66(幅)×126(高さ)×8.9(厚さ)mm、重量は約120gとなる。注目なのはその軽さで、150g台のものが中心の最近のスマートフォンに比べると明らかに軽い。なお、ボディはIPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様をクリアしている。搭載されるバッテリーは2,810mAhで、実際の利用パターンに近いバッテリーの持続時間を示す指標の「電池持ち時間」は約91.6時間。フル充電で3日以上バッテリーが持続する計算だ。

基本スペックは、ヘキサコアCPUの「Snapdragon 808 MSM 8992(1.8GHz×2+1.4GHz×4)」に、3GB のRAMと16GBのROMという組み合わせで、処理性能には余裕がありそうだ。OSは、Android 6.0。microSDXCメモリーカードスロットは200GBまで動作確認済みとなっている。カメラ機能はメインカメラが約1,310万画素、サブカメラは約500万画素。付加機能では、FeliCaポート、NFCポート、ワンセグチューナー機能を備えている。「arrows M02」と同じく指紋センサーは搭載されない。

対応バンドは現時点で明らかになっていないが、VoLTEには対応している。価格は49,800円(一括払い、税別)だが、発売記念キャンペーン中は44,800円となる。発売予定日は7月20日だ。

リフレッシュレート120HzのハイスピードIGZO液晶を搭載。フルHD表示に対応しているので、画面に粗さは感じられない

左側面には、キャップレスのmicroUSBポートと、ストラップホールが備わる

左側面には、キャップレスのmicroUSBポートと、ストラップホールが備わる

ボディ下面には、着信などのインジケーター「ヒカリエモーション」が配置されている

ボディ下面には、着信などのインジケーター「ヒカリエモーション」が配置されている

FeliCaポートを備えている

FeliCaポートを備えている

メインカメラは約1310万画素、F値1.9のレンズと光学手ブレ補正機構を備えている

メインカメラは約1310万画素、F値1.9のレンズと光学手ブレ補正機構を備えている

カラーは、左のホワイトと右のレッドの2色

カラーは、左のホワイトと右のレッドの2色

月々の支払いに「楽天スーパーポイント」が使えるようになった!

今回の発表会では、新型スマートフォンと同時に、楽天モバイルの支払いの仕組みの変更点や新サービスも発表された。まずは毎月の支払いに「楽天スーパーポイント」を使えるようになったことだ。これは、あらかじめ指定したポイント数を支払いに当てることができるというもので、7月1日よりサービスが開始される。

オプションサービスとしては、サポートサービス「あんしんリモートサポート」が7月中旬よりスタートする。これは、チャット、電話、リモートサービスを組み合わせたサポートで、楽天モバイルで購入した以外の、PCやスマートフォン、タブレットでも利用可能だ。月額500円だが、料金は最初の2か月は無料で利用可能。このほか、吹きこんだ留守電を自動でテキストデータにしてくれる「スマート留守電」(月額290円)も7月下旬に開始される。

さらに、定額音楽配信サービス「KKBOX」との連携も7月下旬よりスタートする。「KKBOX」は月額907円で2000万曲が聴き放題になるが、「楽天モバイル」の会員では、契約時に「楽天スーパーポイント」が200ポイント付与される。

また、SIMカードでは、新たにプリペイドのデータ通信プランが追加された。メニューはデータ通信容量が1GBで2,980円(30日間有効)、2GBで3,980円(90日間有効)の2種類となる。なお、追加チャージも可能となっており、その場合の料金は、500MB(30日間有効)で1,500円、1GB(60日間有効)で2,000円、2GB(90日間有効)で3,000円となっている。

月々の支払いに、楽天スーパーポイントを使えるようになる。なお、いくらをポイントで支払いたいといった細かな設定がWeb上で簡単に行える

スマホ、タブレットなどのスマートデバイスやPCで利用できる月額500円の有料サポートメニュー「安心リモートサポート」は7月下旬よりスタートする

端末+データ通信+5分間のかけ放題がセットになった「コミコミプラン」もスタート

料金プランでは、今回発表された「arrows M03」および、すでに発売済みの「HUAWEI P9 Lite」と「ZTE BLADE E01」を対象に、端末+データ通信+5分間音声通話かけ放題の「5分かけ放題オプション」がセットになった料金メニュー「コミコミプラン」が発表された。

「arrows M03」に対応する「コミコミプランL」は、1年目は月額2,980円、2年目は3,980円、3年目以降は2613円。「HUAWEI P9 Lite」に対応する「コミコミプランM」は、1年目は2,480円、2年目は3,480円、3年目以降は2230円。「ZTE BLADE E01」に対応する「コミコミプランS」は、1年目が1,880円、2年目は2,980円、3年目以降は2,446円となる。

なお、これらの「コミコミプラン」はいわゆる2年縛り契約で、最低24か月の利用が必要となり、中途解約には12,000円がかかる。なお、「5分間かけ放題オプション」だけを解約する場合にも同じく12,000円が発生する。

「arrows M03」、「HUAWEI P9 Lite」、「ZTE BLADE E01」を対象にした、割引きプラン「コミコミプラン」も開始される


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