写真/中島望(自力で注目を集め、優勝したアロン・バデリー)

写真拡大 (全2枚)

ノーザントラスト・オープンはオーストラリア出身のアロン・バデリーが優勝。同大会でアメリカ人以外の外国人選手が優勝したのは、85年の歴史において、バデリーがわずか16人目だという。

最終日の優勝争いには、アメリカ人のスターであるフレッド・カプルスもいたが、バデリー以外にフィジーのビジェイ・シンやオーストラリアのロバート・アレンビーといった外国人選手もいた。ケビン・ナはアメリカ国籍だが、生まれは韓国。そんな彼らの優勝争いを眺めながら受けた印象は、外国人が強くなったというものだった。

かつては、米ツアーといえばアメリカ人のためのツアーのようなものだった。だが、近年は米ツアーメンバーの中に占める外国人選手の割合が年々増しており、国籍数も多様化している。もはや、米ツアーはアメリカ人のみならず世界中の選手たちのためのツアーとなりつつある。

そんな中、予選ラウンドで日本人選手3名が同組にまとめられたのは、なんとも解せないものだった。米ツアーは今年から、いくつかの大会で人々の興味を喚起する注目のペアリングを作ることに決め、その一環として石川遼、池田勇太、今田竜二を1つの組にまとめたのだが、日本人をまとめるだけで本当に米国ファンの興味を喚起できるのだろうか。いやいや、それより何より、ゴルフの腕前や実績やスタイルではなく日本人であるという国籍だけで同組にされること自体、日本人選手にとっても失礼な話だ。たとえば「ドライバーショットが信じられないほど上手い選手ばかりの組」ということで石川と誰かと誰かが同組になるのなら、それは選手にとってもうれしいことだし、見るほうも「どれどれ、どれぐらいドライバーの扱いが上手いのか見てみよう。うん、面白そうだなあ」と思えるだろう。しかし、ただ日本人というだけで彼らをひとまとめにすることが、アメリカのファンにとって、どのぐらい、どう面白いのか?

米メディアの1人は、こう言った。「2年前、リョウ・イシカワとJJヘンリーが同組だったけど、ヘンリーはアメリカで知名度も人気も低い選手。そういう選手と一緒にするより、日本人ばっかりの目立つ組の中で回るほうが、リョウ自身も目立つことになる。だからリョウにとっても望ましいことなのでは?」

つまり、この記者の意見を言い換えると「恣意的な操作を加えなければ、リョウ・イシカワは米ツアーでは人々の目を引かない」ということになる。

別の米メディアがこう言った。「結局、予選を通ったのはユウタ・イケダだけ。そのユウタも62位と成績は悪い。恣意的なペアリングも無意味になってしまったね」

確かに、淋しい結果になった。何か人為を加えないと注目もされない。人為を加えたのにそれが生かされず、無意味になってしまった……そんなふうに見られてばかりの日本人選手。来週のWGCアクセンチュア・マッチプレー選手権からは、今度こそ自力で注目を集めてほしい。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)