上海で世界AI大会 人型ロボットやAIエージェントに注目

【新華社上海7月18日】2026世界人工知能(AI)大会・AIグローバルガバナンスハイレベル会議が17〜20日、中国上海市で開かれている。今年のテーマは「スマートパートナー、共に創る未来」。展示総面積は初めて10万平方メートルを超え、1100社余りが出展し、4400点以上の展示品が並んだ。世界初公開の製品も300点を超えた。
会場では、人型ロボットやAIエージェント搭載スマートフォン、スマート薬局、大規模モデル、AIを支える計算基盤など、さまざまな形のAI関連技術が披露された。AIが研究開発や製造、医療、日常生活の各分野に入り込みつつあることを示す展示となった。
展示エリアの一つ、上海世博展覧館の「スマート製造工房」では、製造現場での利用を想定した人型ロボットが並び、視覚認識や精密な力制御などの能力を示した。

復旦大学は、エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)関連企業と共同で、自動車用ライトの精密組立システムを展示した。同大の葉子逸(よう・しいつ)助理教授は「従来の産業用ロボットは、あらかじめ設定されたプログラムに基づいて作動するため、人間のように変化を感じ取って調整することが難しい」と説明。「私たちは視触覚センサーで接触面の変形や力の分布を捉え、視覚と触覚を統合したモデルを構築した。これにより、産業用ロボットは『見る』だけでなく『触れる』こともでき、作業中に動作軌跡をリアルタイムで修正できる」と語った。
中国の生成AIスタートアップ「階躍星辰(StepFun)」の展示ブースでは、AIエージェントを組み込んだ基本ソフト(OS)とスマートフォンが注目を集めた。スマホの画面を起動すると、従来のようなアプリのアイコンではなく、対話用の入力画面が表示される。同社の端末技術スタッフは「従来のOSは人を中心に設計されていたが、階躍StepAOSは人と機械の共生を目指している。アプリにAI機能を追加するのでなく、ユーザーのためのパーソナルアシスタントをつくる」と説明した。

AIエージェントは科学研究の分野にも広がっている。中国のスタートアップ企業「天鶩科技(Matwings Technology)」は、対話型のタンパク質研究用AIエージェントを展示した。同社の科学者、譚揚(たん・よう)さんは「ユーザーは専門チームにコードを書いてもらったり、モデルを構築してもらう必要がなく、会話のように指示するだけで、タンパク質の設計、予測、検証を進められる」と説明した。研究開発サイクルは従来の2〜5年から2〜6カ月に短縮でき、実験回数も数万回から約100回に減らせるほか、研究開発の成功率も5%から30%に引き上げることができるという。

中国では現在、重点産業でAIの活用が進み、全体の普及率は80%を超えている。ドイツ機械大手シーメンスのグローバル・エグゼクティブ・バイスプレジデントで中国法人董事長の肖松(しょう・しょう)氏は「中国の産業分野の幅広さ、製造業体系の厚み、産業イノベーションのスピード、新技術に対する開放的な姿勢は、中国が産業用AIを発展させる上での独自の強みだ」と述べた。
シーメンスは大会に合わせ、中国市場向けに、同社で世界初となる産業自動化エンジニアリング用のAIエージェントを全面発売した。同社によると、この製品によりエンジニアリング効率が50%、設計案の品質が80%向上する可能性がある。(記者/龔雯、周蕊、戚新源)







