【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:岩盤支持線(184円)下抜けで183円台前半へ調整拡大も、実質金利差を背景に185円大台目前へ急反発

先週から今週(6月22日~6月29日)のまとめ
前回レポートで懸念された「戻りの鈍さに伴う調整拡大」が、週前半に現実化する形となった。週明け22日(月)に一時185.40円まで戻したものの失速すると、23日(火)には足元の最終防衛線であった184.30円付近、および最重要岩盤支持線である184.00円を一気の下抜け。翌24日(水)には一時183.17円まで調整幅を大きく拡張した。しかし、183円台前半では日欧の実質金利差を背景とした絶好の押し目買い好機と捉えた底固い需要や、介入警戒感の一服に伴うショートカバー(買い戻し)が猛烈に流入。週末にかけて184.83円まで急反発を見せると、週明け29日(月)にも戻り歩調を強めて184.98円まで上値を拡張した。足元30日(火)には一時185.36円まで買い進まれるなど、急激なV字回復によって再び185円台を巡る主導権争いへとステージを押し戻している。

詳細な値動きの振り返り
■ 岩盤支持線(184.00円)の崩壊と183円台前半への急落(6月22日~24日)
週明け22日(月)は、一時185.40円まで買い戻される場面もあったが、NY時間にかけて失速し184.39円まで下押し。23日(火)の東京・欧州時間こそ184.60円台で揉み合ったものの、上値の重さが嫌気されるとNY時間にかけてロング勢の投げが加速し、トリプルボトムの最終防衛線(184.30円)および最重要岩盤支持線(184.00円)をブレイク。24日(水)のNY時間に入ると183.17円まで下値を広げ、短期的な下降トレンドへの移行が強く意識される緊迫した展開となった。

■ 183.17円を底とする自律反発と急激なショートカバー(6月25日~26日)
25日(木)に入ると、急落の反動や183円台前半での確固たる押し目買いに支えられ、一時184.03円まで買い戻されるなど底堅さを発揮。26日(金)には欧州~NY時間にかけてショート勢の踏み上げを巻き込み、一時184.83円まで急反発した。週末のクローズ(27日早朝)にかけてはやや押し戻され184.14円となったものの、下値での買い圧力の強さを強烈に印象付ける形となった。

■ 週明けの再騰と185円台攻防の足元(6月29日~30日現在)
週明け29日(月)は、東京時間朝方の184.04円を安値に、終日を通してじりじりと水準を切り上げる力強い展開となった。NY時間には184.98円まで上値を伸ばし、184.95円と185円大台目前で一日の取引を終えた。本日30日(火)に入ると、東京時間(9:00台)に一時185.36円まで急伸し、前週22日の戻り高値(185.40円)に急接近。午前11:00現在、184.94円台で揉み合っており、完全に深い調整ステージから脱却し、185円台の定着に向けた重要な防衛戦へと回帰している。

ファンダメンタルズ分析
欧州・米国側(ポジション調整の一巡と買い直しの動き):
FOMC通過による蓄積されたポジションの調整(ユーロ売り・円買い)の波は、183円台前半への突っ込みを機に一巡した。ECBの追加利下げに対する慎重姿勢(タカ派据え置き期待)が根底にある中、ドル高が一服した局面でユーロ独自の買い安心感が広がり、対円での急激な巻き戻し(ショートカバー)を牽引する原動力となった。

日本側(下値での圧倒的な金利差需要と介入警戒の目先後退):
186円台で最高潮に達していた本邦当局による為替介入への恐怖心は、相場が183円台まで値幅を調整したことで、目先「リアルな脅威」から後退した。これがショート勢の利益確定や、実質金利差を背景とした中長期ロング勢の「絶好の押し目買い」を呼び込む呼び水となった。根本的な日欧の圧倒的な金利差というマクロ構造に変更がないため、値幅調整が完了したポイント(183.17円)からは非常に素早い買い支えが入ったと言える。