賞味期限3分の“炎を放つ”プリン、まぐろの切り身をトッピングしたソフトクリーム、日本有数の港町「焼津」には個性的なスイーツがそろっていた!

焼津港・小川港・大井川港と3つの港から魚が水揚げされ、まぐろの水揚げ量では全国トップクラスを誇るのが静岡県・焼津市(やいづし)だ。そんな日本有数の港町の観光スポットといえば、『焼津さかなセンター』。新鮮な海の幸を使った海鮮丼や人気の静岡茶のほか、炎を放つ焼きプリンや幻のまぐろソフトなど、ユニークなご当地スイーツも続々と登場している。焼津の注目グルメを味わう、日帰り食べ歩きの旅にいざ!
海の幸の宝庫!50軒以上の店舗が立ち並ぶ焼津が誇る「さかなの国」
「見て!買って!食べ尽くす!!」をテーマに、特販店やお食事処が約50店舗も楽しめる観光スポット『焼津さかなセンター』。同施設は、2025年に記念すべき40周年を迎える。

本物の魚市場の活気あふれる雰囲気を満喫
施設に一歩足を踏み入れると、地元漁師直送の珍しい魚がずらりと市場に並び、店主たちの威勢のよい掛け声がつぎつぎと飛び交う。本物の魚市場の臨場感を体現したここでは、例え、はじめて訪れたとしても、地元の人々との交流が楽しめる、温かみのあるスポットなのだ。

「炎の焼きプリン」 が衝撃!個性派ご当地スイーツが味わえるスポット
そんな『焼津さかなセンター』で最近とりわけ話題になっているのが、独自のご当地スイーツを発信する『焼津プリン商店』だ。

名物は、ゲストの目の前で臨場感たっぷりに焼き上げる「炎の焼きプリン」(580円)。焼きプリンの上にメレンゲと砕いたサブレを乗せた、究極のスイーツだ。賞味期限はなんと、3分。「焼津の新しい名物を生みだしたい」という想いが、同店をオープンするきっかけとなったそうだ。

揺らめく炎に魅了される、ショータイムのようなひととき
店内にはイートインスペースのほか、黒い遮光カーテンで仕切られたフォトスポットが設置されている。木製の板の上に焼きプリンを置くと、スタッフが目の前でアルコールに火をつける「フランベ」をしてくれるのがうれしい。まるでショータイムのような、ドラマティックなひとときが楽しめるのだ。

炎が消えた後プリンを一口食べてみると、はっとするようななめらかな食感が口の中いっぱいに広がった。パリっと香ばしく焼き上げた表面のメレンゲや、ザクザクとしたサブレとのコントラストも心地いい。

溢れるまぐろの切り身に驚く「幻のまぐろソフト」
だが、注目すべきはプリンだけではない。2023年に発売スタートした「幻のまぐろソフト」(580円)は、まぐろの切り身をイメージしたジェラートと、わさびを表現した静岡抹茶のメレンゲがインパクト大のスイーツだ。牛乳とラズベリーソースのジェラートを組み合わせることで、リアルなまぐろの霜降りを表現している。

シャリッとした甘酸っぱいジェラートは、やさしい味わいのソフトクリームと相性抜群。静岡抹茶のほのかな渋みも、程よいアクセントになっている。唯一無二のまぐろの水揚げ量を誇る焼津を表現したスイーツは、一度はトライしてみる価値あり!
ランチに食べておきたい、『スマル水産』の「生しらす生桜えび丼」
昼は創業53年の魚屋『スマル水産』が手掛ける食堂『焼津ごきげん食堂 スマル家』へ。この日は「生しらす生桜えび丼」(1760円)をオーダー。桜えびは駿河湾以外にも生息しているが、漁業許可を受けているのは日本では静岡のみだ。

春漁が行われる 3 月中旬〜6 月初旬、秋漁が行われる10 月下旬〜12 月下旬は、水揚げされたばかりの生桜えびが提供される。つやつや透き通った生しらすはぷりっとした食感が魅力。ほどよい甘みを感じるスマル屋特選だし醤油をかけて楽しもう。
日本屈指のお茶の産地「牧之原台地」、深蒸し茶を満喫
温暖な気候と長い日照時間で、日本屈指のお茶の産地として知られる静岡・牧之原台地。同施設では、そんなエリアで深蒸し茶やほうじ茶、くき茶などを栽培し続ける『まるとう農園』のお茶も試飲できる。

『まるとう農園』深蒸し茶は、一般的な深蒸し茶より長く蒸すところが特徴的で、まろやかな風味が味わえる点が魅力だ。

そして、なによりグッときたのが、焼津さかなセンター限定の「農家が飲んでいる いつものできたてほうじ茶」(648円)。一度焙煎したほうじ茶を、この場でもう一度強火焙煎することで、より香ばしく、奥深い味わいに仕上げている。あまりにもおいしかったので、この日はお土産用に購入! 焙煎したての香り高さはもとより、自宅に帰ってからも思わず毎日リピートしてしまうほどのおいしさであった。


40周年を迎える“新旧”入り混じった観光スポットへ!
1985(昭和60)年10月に誕生した『焼津さかなセンター』は、「買う」「食べる」「学ぶ」を一か所で体験できる、当時としては画期的な観光スポットだった。
日本一の「まぐろ水揚げ都市」を押し出し、古き良き行商の精神を現代に蘇らせる姿勢や、魚と気風の良さだけで勝負する潔さは、今もなお着々と受け継がれているようだ。週末は新しさとノスタルジックな空気を同時に感じられる焼津のグルメスポットに、ぜひ足を運んでみてほしい。
写真・文/中村友美
フード&トラベルライター。東京都生まれ。美術大学を卒業後、出版社で編集者・ディレクターを経験し、現在に至る。15歳からカフェ・喫茶店巡りを始め、食の魅力に取り憑かれて以来、飲食にまつわる人々のストーリーに関心あり。古きよき喫茶店や居酒屋からミシュラン星付きレストランまで幅広く足を運ぶ。休日は毎週末サウナと温泉で1週間の疲れを癒している。


