1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害された事件をめぐり、再審の末、無罪が確定した袴田巖さん(88)の「完全無罪報告会」が10月14日、静岡市内で行われました。報告会に袴田さん本人が出席し、無罪確定後に初めて公の場で発言しました。

【写真を見る】「私もやっと完全な無罪 念願です」袴田巖さん『完全無罪報告会』で喜び語る 無罪確定後初の公の場で

<袴田巖さん>

「長い戦いがございました。私もやっと完全な無罪になりまして。念願です」

袴田さんはこのように述べて、WBCのベルトを巻いてピースサイン。支援者から花束を受け取り、拍手と歓声に包まれていました。報告会には支援者など多くの人が参加し、袴田さんの無罪確定を姉のひで子さん(91)らとともに喜びました。

袴田さんは、1966年に静岡県旧清水市(現静岡市清水区)でみそ製造会社の専務一家4人が殺害された強盗殺人放火事件の再審やり直しの裁判で、9月26日に無罪判決が言い渡されました。その後、検察検察は控訴する権利を放棄し、袴田さんの無罪が確定しました。

88歳の袴田さんは、長年の拘置と死刑執行への恐怖から精神的に不安定な状況が現在も続いています。