中日ドラゴンズの井上一樹新監督が10月10日、名古屋で就任会見に臨みました。3年連続最下位に沈んだドラゴンズをどう立て直すのかなど、来シーズンにかける思いを語りました。



■「より愛されるドラゴンズをつくること」




 井上一樹新監督(53)は10日午前、名古屋市中区の中日ビルの会見場に、スーツにドラゴンズブルーのネクタイ姿で現れました。




井上一樹新監督:
「この度、監督をお受けいたしました、井上一樹でございます。名古屋で僕も育てられ、そしてドラゴンズで育ってきた身分ですので、ドラゴンズに恩返しをしたいという気持ちをずっと持ちつつ、ここまでやってまいりました。勝つチームに成り上がらなければいけないという責務を肝に銘じながら、明るい雰囲気のより愛されるドラゴンズといったものをつくることが、僕に課せられた任務なのかなと」



■“ドラゴンズ一筋”で指導経験も豊富




 井上一樹新監督は、選手としてはドラゴンズ一筋です。1999年には、開幕21試合連続ヒットを記録するなどの活躍で、チームの優勝に貢献しました。




 引退後は、タイガースでもコーチを務めるなど指導経験が豊富で、二軍監督から昇格する形で、“ミスタードラゴンズ”立浪監督からの重いバトンを引きつぐことになりました。




井上一樹新監督:
「立浪監督から『心身共に疲れるぞ』という言葉は、これは2人だけの会話なので。立浪さんが育てた、そして原石を磨き続けた。でも、もう少しで磨き続けたものが光るんじゃないのという、手前まで来ている選手たちもいっぱいます」



■会見で語った“強いチームになるためには”




 選手のやる気を引き出す「モチベーター」といわれる井上新監督ですが、若竜の飛躍にむけ、愛情のなかにも厳しさのある指導となりそうです。

Q.強いチームになるために、選手に1番守ってもらいたいことは?
井上一樹新監督:
「簡単です、『和を乱すな』。それから『僕が言ったものに対して徹底してくれ』とそれだけですね。もちろん、それができる・できないは別としても、意識を持つということ。だいたい選手って目を見れば分かるので、そこが自覚できているのかどうか」




 会見ではさらに、現役時代はピンクのリストバンドがトレードマークだったことについても質問がありました。

Q.どこかしらにピンクを身に着ける考えは?
井上一樹新監督:
「(当時は)人より目立ちたかったんですね。アピールしなきゃいけないというものから始まったんですけど。自分の個を出すというようなものを、これからの選手たちにも許される範囲でどんどんアピールとしてやってほしいとは思っています。ユニホームうんぬんに関しては、オーナーとか社長にちょっと許可をいただいて『この辺に入れてくださいよ』みたいなことが可能ならお願いします」

 10月12日、ナゴヤ球場での秋季練習から本格的な指揮が始まります。