イノダコーヒ(公式サイトより)

写真拡大

京都発の喫茶チェーン「イノダコーヒ 横浜高島屋支店」に年齢制限のない「お子様プレート」があるとして、X(ツイッター)で「年齢制限がないなんて嬉しい」「大人の夢」などと話題になっている。

店は取材に、開店当初は子供限定のメニューだったとして詳しい実施背景を明かした。

「ちょっと童心に戻って食べてみたいよ」

イノダコーヒは1940年にコーヒー卸売から創業し、喫茶は京都市に6店、東京、神奈川、広島に1店ずつ展開している。現在の代表取締役社長を務める前田利宜氏は、複数報道によると、2023年に加賀藩祖・前田利家から続く前田家当主を父から継いだ人物でもある。

店内は基本的に深い茶色を基調としており、本店に関しては町家造りの外観だ。公式サイトでは、「まるでタイムスリップしたようなレトロな空間」「ちょうネクタイをつけて正装をしたスタッフが皆様をお待ちしております」と謳っている。

注目されているのは、横浜高島屋支店のメニュー「イノダお子様プレート(ジュース付き)」だ。税込み1460円で、一般にキッズメニューで見られるような年齢制限の表記がない。

絵本のキャラクターが描かれた子供向けの皿にオムライス、ハンバーグ、エビフライ、フライドポテト、ミニサラダ、プリンやフルーツと飲み物が盛られている。オレンジやアップルジュースのほか、メロンソーダ、ミルクから選べる。

Xでは11月、好意的に紹介されたところ大きく話題になり、「年齢制限がないなんて嬉しい」「お子様ランチを食べるなんて大人の夢です」「かわいい食器で出してくれるのはポイント高い」「ちょっと童心に戻って食べてみたいよ」といった声が広がっている。

お子様プレートについて、横浜高島屋支店マネージャーはイノダコーヒ(京都市)の営業支援課を通じて9日、当該店舗のみの提供だとJ-CASTニュースの取材に答えた。プリンは1日あたりの数量が限られているため、無くなった場合は違うデザートでの提供になる。

店は子供服売り場と同じフロアにあり、12年11月23日のオープン当初は「お子様限定メニュー」として提供していたとも明かす。

客の声を受け「年齢制限なし」へ

年齢制限をなくした経緯は次のとおり述べた。

「少量ずつ召し上がりたい方やご年配のお客様にもちょうどよいボリューム感からオーダーの際お問合せ頂くことが増え、年明け(編注:2013年)に年齢制限なしのご提供に変更いたしました」

Xで話題になる前の売れ行きは、「月60セットほど、一日に平均すると2〜3セットほど」。下記のようにも説明する。

「週末などご家族連れが多いほどオーダーいただいております。統計はとっておりませんが、全体のうちの半分から3分の1程度は大人の方にご注文いただいていると思います」

Xの反響は「とてもうれしく思います」。提供店舗を拡大する予定はないとし、「大人の方にもお子様にも、当店に来ていただけるきっかけにつながればと思います。ご来店をおまちしております」と呼びかけた。