IT会社営業職の齋藤さん(仮名)

 4月7日、安倍首相が緊急事態宣言を出した。これにより、キャバクラや風俗店がさらなる大打撃を受けるのは間違いない。だが、「表立っては文句を言えないけれど、私たち “素人” も困っています」と語るのは、パパ活で生活費を稼ぐ女性たちだ。

 そこで急遽、“パパ活女子” 7人に窮状を語ってもらった。

【「パパ活女子」のみなさん】
●齋藤彩さん(22・IT会社営業職)
●高瀬有沙さん(25・無職)
●白川ひよりさん(28・無職)
●塚越麻央さん(21・女子大生)
●水島綺音さん(24・受付嬢)
●高津亜弓さん(25・ラウンジ勤務)
●住田彩華さん(24・無職)
※登場する女性の氏名はすべて仮名

齋藤さん「私は、プロ野球の超人気球団の捕手とパパ活交際しています。例年、2月のキャンプ終わりから遊びはじめ、オープン戦の最中は頻繁にデートしていました。もちろん、その都度、数万円から10万円ほどのお小遣いをもらっていました。

 でも今年はコロナの影響で、選手は外出・外食が厳しく制限されています(いまは禁止に)。おかげで、もう3週間も会えなくて大損害です」

高瀬さん「わかります。私のパパも企業の社長という責任のある立場なので、リスク管理がどうとか言って、会ってくれないんですよ。おじさんだから、免疫力が低くて風邪をひきやすいですしね(笑)。お金がなさすぎて、本当の親に頼るしかないと覚悟しています」

白川さん「サラリーマンじゃない人は、意外とあてにならないんだよね。特に自営業のパパ」

高瀬さん「そうなんですか?」

白川さん「私はキャバクラをやめてから、お店の馴染み客だった人たちにパパになってもらって、生計を立てていたの。『パパ活ならお店にお金を抜かれないから、そのぶんいいかな』と思って。

 パパたちは羽振りのいい経営者が多かったのに、コロナのせいで景気が落ち込むと、急にお金にシビアになって、最近は連絡もつかなくなりました」

塚越さん「たしかにコロナ問題は、パパ活の形を大きく変えてしまいました。

 パパとの出会い方には、マッチングアプリと、出会い系飲食店と、デートクラブの3系統がありますよね。性行為がほぼ必須のデートクラブは知りませんが、それ以外の出会いでは、女子優位で話を進められていました」

齋藤さん「どこまでするかっていうのを、女のコの希望で決められてたってこと?」

塚越さん「そうです。それが今は、圧倒的に男性が優位。私が出入りしているのは、“ミラー店” と呼ばれるタイプの出会いカフェ。マジックミラー越しに男性客だけが女性客を見ることができて、気に入った女のコがいれば指名して、トークルームで交渉するというシステムです。

 8割の男性は、すぐに割り切り(性行為)を求めてきます。今まで私は、割り切りで3万円を提示していたんですが、最近は需給のバランスが崩れてきて、2万円か、清潔な感じの人なら1万5000円でもOKするしかなくなっているんですよ」

パパ活で生計を立てる住田彩華さん

水島さん「そうそう。全体的にセコくなってるから、条件を悪くするしかない。私は月給20万円で、毎月6万円の奨学金の返済にも追われているから仕方ないけど、『キスなしで5000円引いて』とか、ほんとイヤになる」

高瀬さん「え、それってどういうことなんですか?」

水島さん「舌を入れるキスって、みんなイヤでしょ? そのパパは、『ディープキスしないから、そのぶん値引きしてくれ』って言ってきた。全然納得できないよね。

 あと、手や口でだけを要求して、値引きしようとするパパも増えてる。でもだったら、エッチしちゃうほうが楽だよね。寝ているだけだから(笑)」

 たしかにセコい話だが、“パパ” たちは、やはり感染リスクが気になるようだ。

高津さん「コロナの影響で、行為の内容も変わってきましたよね。私が働いているラウンジの常連客のひとりは、誰もが知っている超大手IT企業の元経営者なんです。その人相手に、お店に内緒でパパ活をしているのですが、その人は、女のコにシャワーを浴びさせてくれないことで有名でした」

一同「キモッ。匂いフェチ?」

高津さん「はい(笑)。それが、新型コロナの騒ぎが起きてから、『先にシャワーを浴びろ』と言ってくるようになったんです。それが嬉しい半面、ちょっと残念。

 今までパパは、『汚れちゃうから』と言って、帰りに新しい下着を用意してくれていたんですよ。しかも、ワコールの高級なやつ。でも今は、シャワーを浴びてからするから、帰りの下着はもらえない。春の新作下着が手に入らないし、ケチられているみたいで……」

齋藤さん「私はシャワー浴びられるほうがいいけど(笑)。あの社長もセコいんだね」

 パパ活の停滞で、シャレにならない窮乏に喘いでいる女性もいる。

住田さん「いちばんの太客だったパパが、コロナのせいで会ってくれなくなり、LINEで片っ端から営業をかけました。今までだったらすぐ見つかったのに、今は、ほとんど相手にされません。似たような立場のコから、営業が殺到しているのかな。

 某有名アイドルグループの一部のコも、イベント中止が相次いで、お金に困ってパパ活を始めたという噂だし」

齋藤さん「でも、それで(住田さんが)港区に住むって大変じゃないですか?」

住田さん「もう崖っぷち。4月ぶんの家賃は、借金して払ったくらいだし。パパ活アプリや、出会い系アプリで必死にパパを探しているけど、メッセージのやり取りばかりが続いて、なかなかお金にならない。今の状況が続くなら、パパからもらった手持ちのブランド品を売ってしのぐしかないです」

高瀬さん「私は、『風俗で稼いだほうが安定する』と思って、吉原の風俗店に面接に行ったけど、経営が厳しいせいか、受かりませんでした……。全国の “パパ” の皆さん、コロナに負けず、早く元気になってください(笑)」

(週刊FLASH 2020年4月21日号)