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ジャーナリストの伊藤詩織さんが、元TBS・ワシントン支局長の山口敬之さんから性的暴行を受けたとして損害賠償をもとめた民事訴訟。東京地裁は12月18日、「合意のないまま性行為に及んだ」として、山口さんに330万円を支払うよう命じた。

世間の注目をあつめた判決から一夜が明けた12月19日、伊藤さんと山口さんはそれぞれ別々に、東京・丸の内の外国特派員協会で会見を開いた。双方ともに、メディアの報道などに対して「法的措置」を検討していることを明らかにした。

●山口さん「かなり偏向した記事がでた」

この日13時から、山口さんの記者会見がスタートした。

米ニューヨーク・タイムズの記者が質問に立つと、山口さんは「かなり偏向した(インタビュー)記事が出たことについて、非常に残念に思っています」と怒りを口にした。この記者は「もし、記事が誤りなら、どうして、その時点で訂正を要求しなかったのか?」と質問を重ねた。

山口さんは「弁護士から、今日までは、あるいは昨日までは、『法廷外でいろいろなアクションを起こすべきではない』と指導されていました。もう判決が出たので、私の名誉を毀損していると思った記事については、今後、どのような措置をとるか、検討して発表いたします」と答えた。

●伊藤さん「セカンドレイプに法的措置をとりたい」

山口さんの会見終了から約1時間後の15時過ぎ、伊藤さんの記者会見が開かれた。

ある記者から「もし、東京高裁で勝訴した場合、セカンドレイプ的な発言をしてきた人を訴える可能性はありますか?」という質問を受けて、伊藤さんは次のように「法的措置をとる」という考えを示した。

「どんな結果になろうと、一度、民事のピリオドを打てましたので、次は、こういう人たちの法的措置を考えています。そういった措置をおこなわなければ、どんどん(セカンドレイプが)続いてしまう。

やはり心苦しいのは、私に対する(攻撃的な)コメントを見て、ほかの(性被害)サバイバーたちが『やっぱり攻撃されるんじゃないか』と。いろいろな人を沈黙させてしまうと思うので、法的措置をとりたいと考えています」(伊藤さん)