欧米の工具メーカーを立て続けに買収したOSG、背景にボーイングあり
「米国ではジョブショップ(中小加工業者)向けに展開できている」―。石川則男社長は、そう自信を見せる。同社連結売上高に占める航空機向け比率は約1割だが、米国に限れば2割を超える。航空機部品を加工するジョブショップとの信頼関係を構築しているのが強みだ。
ただジョブショップは地場工具メーカーとの関係が深い。石川社長は「当社製品に変えるメリットを理解してもらう必要がある」と説く。他社との違いとしてチタン、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)など採用が拡大する難削材の加工技術を打ち出している。
ジョブショップとの関係強化のため、地場工具メーカーの買収も進めている。直近3年間で、航空機関連の欧米企業4社を傘下に収めた。各社が持つジョブショップとのパイプを生かす狙いだ。
買収先の規模は売上高20億円、社員100人ほどまでと決め、今後も続ける方針。「先方から売り込んでくることもあり、候補は多くある」(石川社長)という。
背景には米ボーイングなど航空機大手の下請けが従来より広がり、対応できなくなった地場工具メーカーが身売りを検討し始めていることがある。同社は、こうした潮流に乗り、航空機産業での存在感をさらに高める。
(文=名古屋・戸村智幸)
