「今日はお越しいただいて、ありがとうございました」――インタビューが終わると、水瀬いのりはそう言って深々と頭を下げた。撮影時も、「こっちの角度から撮った写真もあるといいですよね」と、カメラマンと相談しながら軽やかにポーズを作っていく。心地よく耳に響く声で、流れるように紡ぐ言葉は誠実――まさにプロフェッショナルなのだが、それ以上に感じたのは、彼女が「丁寧に生きている」ということだった。撮影/祭貴義道