イタリアサッカー連盟(FIGC)の控訴裁判所は、規律委員会による違法賭博・八百長事件の第1審の判決を、ほぼすべて認める判決を下した。当初は、ユヴェントスのアントニオ・コンテ監督に対する処分の軽減に向かっていると見られたが、最終定期には10カ月の停止処分がそのままとなっている。

正確には、規律委員会の判決は部分的に変更された。ノヴァーラ対シエナ戦における八百長告発義務違反に関して、コンテ監督は無罪となったのだ。だが、アルビーノレッフェ対シエナ戦における同違反に関して、控訴裁判所は規律委員会と違い、10カ月の処分とすることを決定した。

一方、2010年5月のウディネーゼ対バーリ戦における違反を問われていたDFレオナルド・ボヌッチとMFシモーネ・ペペに対する無罪判決への検察側の控訴は、棄却された。第1審での無罪判決が認められた形だ。

また、コンテ監督同様にシエナ時代の違反を問われたアシスタントのアンジェロ・アレッシオ氏については、8カ月の停止処分から6カ月に軽減されている。部分的にアレッシオ氏の控訴が認められた形だ。

なお、元ボローニャFWマルコ・ディ・ヴァイオと、DFダニエレ・ポルタノーヴァに対する検察側の控訴も棄却。2011年5月のボローニャ対バーリ戦における違反が問われていた両選手だが、こちらも検察の控訴は認められなかった。

FIGCのオフィス前でハンガーストライキを行った元シエナDFエマヌエレ・ペーゾリについても、第1審判決から処分内容は変わらず。控訴が通らず、3年間の停止処分となっている。レッチェの控訴も受け入れられず、同クラブは3部降格処分を科された。

逆に、グロッセートの控訴は受け入れられ、同クラブはセリエBからの降格が避けられることとなった。同クラブのピエロ・カミッリ会長に対する5年間の処分への控訴も認められている。また、ノヴァーラに対する減点処分は、2ポイントから1ポイントに軽減された。