先日最終回を迎えたTVアニメ「ダンタリアンの書架」。その主人公ヒューイとダリアンを演じる小野大輔さんと沢城みゆきさんによるDJCDが11月9日(水)に発売となる。今回、収録を終えた二人にお話をうかがったので紹介する。

「ダンタリアンの書架」DJCD収録後インタビュー


――収録を終えた感想をお願いします。

沢城:すごく真剣でありつつ“勢い”で収録したのであんまり思い返したくないんですよね(笑)。勢いでやったものは、後々考えて反省することが多いので、今は思い返さないようにしている状態です。

小野:沢城さんと同じ気持ちです(笑)。ラジオは記録媒体に残すものではないと思えるぐらい、勢いで喋っています。でも、「沢城と小野がラジオ(DJCD)をやるとこうなってしまうぞ」ということを後世に伝えておく意味で、ぜひ皆さんに確認していただきたいと思います。僕らとしては、「やり切った」という感覚です。


――DJCDを収録してみて、お互いの印象は変わりましたか?

沢城:いいえ(即答)。
とにかく普通でした。私たちが1時間座っていたらこうなるよねと。ただ、私が拾えない球がいくつかありました。これがレギュラー番組なら、(収録が進めば)もっと上手く拾えるようになるのにという悔しい思いがあります。入学して最初の春季大会で負けたような感じですね。最後の夏の大会なら絶対にその球は受け止めるのに、と。

小野:逆に、僕は沢城みゆきというキャッチャーに、しっかりとストライクを投げ込めていなかったのが悔しいですね。全部ストライクを投げていたつもりだったんですが、彼女にとってはかなりの危険球(暴投)だったようで、少し反省しています(笑)。

沢城:球だと思わなかったのもあったからね。通り過ぎてから、「あれ?今のは球かな?」と(笑)。

小野:でも、沢城みゆきという役者は本当に優れたレシーバーだと思います。全部聞いた上で(あえて)全部スルーすることもあるし。“スルーする”という選択肢を持ったレシーバーなんです。今回、初めて沢城さんと一緒にラジオ(DJCD)をやりましたけど、手加減した球は投げないようにしました。受け止められない(と思って投げた)球は、思った通りに動揺してくれたので、“してやったり”です。だから収録が終わった後の第一声は「俺は楽しかった」でした(笑)。

沢城:そう言われたので、「そうですか、何よりです」と答えておきました(笑)。


「ダンタリアンの書架」DJCD収録後インタビュー

――DJCD(ラジオ)だからこそ出来たことや、ここが良かったという点はありますか?

沢城:ラジオって正解はあるんですかね?あえて言うなら“楽しい”が正解でしょうか。

小野:すごく真理をついている。ラジオに正解はない!(笑)
ラジオに関しては、自分の中にある“面白い”をとにかくやるしかないと思っているんですが、それが必ずしも楽しんでもらえるとは限らないんですよね。なので、今は不安でいっぱいです。僕だけが面白いと思っているのではと。

沢城:私も楽しかったですよ(笑)。でも、今まで二人でやったことがないからね。

小野:沢城さんは普段あまり不安をぶつけてこないのですが、今日はずっと「どうだったんだろう?」と言っていたので、沢城みゆきの新しい顔が見えたラジオだったと思います(笑)。

沢城:(苦笑)


――今回のDJCDの推し・ポイントはどこですか?

小野:“うろたえる沢城みゆき”です(笑)。
それと、やはりダリアンを演じると、“沢城=ダリアン”だと感じました。突拍子もないことをやっているのに、完全にダリアンになり切っていて。そういう、素の部分と役の部分を両方聴けるというのがポイントですかね。(二人とも)素:役=9:1ぐらいの比率です。

沢城:60分の中に5つのコーナー(企画)があり、聴き応えがあります。新たな幻書を二人で作ってみようというコーナーや、ダリアンを一文字で表すとなんだろう?というコーナーなど、一緒に楽しめる遊びの要素が詰まった内容になっています。アフレコでの雰囲気と同じ感覚での話も出来ましたし、幅広い内容を楽しんでもらえたら嬉しいです。


――本編のサイドストーリーのような内容(ドラマパートなど)はあるのですか?

沢城・小野:ないです!(笑)

小野:なぜかというと、DJCDの他にドラマCDがBlu-ray&DVDの特典として出るからです!9月30日に発売になってます!!両方楽しんでもらえたら嬉しいです。


――このDJCDは、ダリアンとヒューイがラジオを収録していくという感じなのですか?

沢城:(ダリアンとヒューイではなく)ただの小野大輔と、ただの沢城みゆきが、「ダンタリアンの書架」というコンテンツの中で精一杯しゃべるという内容ですね。

小野:コーナー内で、役として台詞を言うことはありますが、基本的なしゃべりは小野と沢城です(笑)。


――DJCDが出ると最初に聞いたときは、どのように感じましたか?

小野:え?(やってもいいんですか?)

沢城:いや?(そんなに上手くはできないと思いますよ?)
ポジティブな人(小野)とネガティブな人(沢城)という感じですね(笑)。


――今後、「ダンタリアンの書架」という作品で、何かやりたいことはありますか?

小野:劇場版です(笑)。

沢城:イギリスに取材に行きたいです。実際に空気を感じて、本場のスコーンとか食べて、なるほどねと体感してからでないと、劇場版は無理なので(笑)。

小野:イギリスに旅行に行ってからの劇場版というのが結論です(笑)。

沢城:小野さんの生“幻書朗読”はどうかな?

小野:圧倒的に僕が大変なことになるよね。噛んじゃいけないんでしょ?

沢城:イエス。

小野:(アフレコだと)結構噛んでるんだよ?

沢城:イエス。
・・・無理そうなので、劇場版だけで我慢します(笑)。


――最後にメッセージをお願いします。

小野:小野と沢城で初めてDJCDをやったのですが、同じ空気感や考え方がある一方で、全然違う考え方も持っていて、そういう相反する部分と相容れる部分がバランスよく入っていると思います。より「ダンタリアンの書架」を好きになってもらえる内容になっていますので、ぜひ聴いていただきたいと思います。

沢城:小野さんはあまり女性とラジオをしたことがないと聞いていたので、新しい小野さんを見せられたらいいなと、おこがましくも思っていたんですけど、男の人とやっている時と全然変わらなかったそうです(笑)。

小野:逆ですよ。いつもと違う沢城さんが見られます。“目の前にいる先輩を持て余している沢城みゆき”というのは、かなり面白いですよ。

沢城:・・・そうらしいです(笑)。
時代考証などにとてもこだわって作られた作品にも関わらず、DJCDのようなすごくラフなコンテンツに手を出し、さらにその内容が我々に丸投げであるという、その温度差を楽しんでもらえたらと思います。スタッフも収録を見て爆笑していたそうなので、「ダンタリアンの書架」が好きな人が面白くないわけがないです!よろしくお願いします。


「ダンタリアンの書架」DJCD収録後インタビュー

(取材・文・撮影:千葉研一)


■「ダンタリアンの書架 DJCD」
「ダンタリアンの書架 DJCD」

【発売日】2011年11月9日(水)
【価格】2,625円(税込)
【品番】COCX-36976

【トラックリスト】
1.オープニング
2.こんなダリアン あんなヒューイ
3.この世界には知るべき事が結構ある(ダリアン編)
4.ここからの幻書
5.この世界には知るべき事が結構ある(ヒューイ編)
6.ダンタリアンの裏書架
7.エンディング

※ジャケットは、仮のものです。


■Blu-ray&DVD「ダンタリアンの書架」 Codex:4

【発売日】2011年12月22日(木)
【価格】[Blu-ray] 7,980円/[DVD限定版] 6,930円/[DVD通常版] 5,880円(いずれも税込)
【品番】[Blu-ray] KAXA-3404/[DVD限定版] KABA-9604/[DVD通常版] KABA-9704
【発売・販売】角川書店
※レンタルも同時スタート

【Blu-ray&DVD限定版 仕様】
・本編ディスク(#7・#8を収録)
・特典ディスク:Special DVD『ダリアンの本棚』
  -その2 BD/DVD発売記念イベント"Dalian & Hugh" Night(ダリアン&ヒューイ ナイト)-
  出演:小野大輔、沢城みゆき、Yucca
・あなたもヒューイになれる!? 特製幻書カード『アヴァロンの書』
・キャラクターデザイナー木野下澄江描き下ろしジャケットイラスト
・特製三法背BOX
・幻書解説入り特製ブックレット(フルカラー20p)
・ピクチャーレーベル
・映像特典(本編ディスク収録):ノンテロップエンディング

【DVD通常版 仕様】
・本編ディスク(#7・#8を収録/DVD)
・キャラクターデザイナー木野下澄江描き下ろしジャケットイラスト
・映像特典(本編ディスク収録):ノンテロップエンディング


■TVアニメ「ダンタリアンの書架」

【スタッフ】
原作:三雲岳斗(角川スニーカー文庫/角川書店刊)
キャラクター原案:Gユウスケ(グリーンウッド)
監督:上村泰
キャラクターデザイン:木野下澄江
衣装デザイン:BABY, THE STARS SHINE BRIGHT、ALICE and the PIRATES
色彩設定:高星晴美、竹澤聡
撮影監督:赤松康裕
編集:田村ゆり
音響監督:岩浪美和
音楽:辻陽
アニメーション制作:GAINAX
製作:ダンタリアンの書架製作委員会

【キャスト】
ダリアン:沢城みゆき
ヒューイ:小野大輔
フランベルジュ:小清水亜美
ハル:加藤将之
ラジエ:矢作紗友里
教授:四宮豪


©2011 三雲岳斗・Gユウスケ・角川書店/ダンタリアンの書架製作委員会