なぜ、Z会は「東大合格者数日本一」なのか? 1/INSIGHT NOW 編集部
Z会といえば大学受験のための通信教育の老舗。東大・京大合格者のうち、実に毎年そのほぼ半数がZ会出身者と、日本のトップ大学に関して驚異的な合格者占有率を誇る。圧倒的な実績を持つ通信添削システムは一体、どのようにして開発されたのだろうか。そしてなぜ、長年にわたって東大合格者の約半数もがZ会ユーザーなのだろう。同社四代目社長・加藤文夫様にZ会の秘密を教えていただいた。(インタビュー&校正 by竹林篤実)











第一回「教えたい思いが生んだ添削システム」
■ルーツは寺子屋の朱書き
「添削こそは日本の伝統的な学習方法なんですよ」と加藤社長。あまり知られていないが、添削のルーツをたどれば寺子屋での朱書きに遡るという。江戸時代、子どもたちは寺子屋で論語などのお手本を墨で書き写し、間違いには先生が朱で注意書きを入れた。生徒の答案の間違いを直して返却する。なるほど添削指導と寺子屋の指導法は根本的に同じである。


では、なぜZ会(実力増進会)は通信添削事業を始めたのだろうか。Z会創業は1931年(昭和6年)、実はこの年は日本ではエポックメイキングな出来事が起こっていた。「シュンペーターのいう『ニュー・コンビネーション』、つまり合体ですね。日本でこれがいくつか起こったのがこの年です。Z会も新しいものと古いものの合体から通信添削を生み出しました」。


続きはこちら