画像はイメージ

写真拡大

神奈川県座間市のアパートからクーラーボックスに入った女性の頭部など9人分の遺体が見つかった事件で31日、この部屋に住む白石隆浩容疑者(27)が死体遺棄容疑で逮捕された。被害者は、「自殺を一緒にしてくれる人を探している」とTwitterに投稿し、容疑者とは「自殺サイト」を通じて連絡を取っていたと報じられている。事件の背景にある自殺サイトとはどのようなものなのか。

一般的な自殺サイトは、自殺願望を持っている人達の交流を目的としたもの。掲示板やチャット形式で辛い気持ちや悩みを綴り、それに対して反応がもらえ、話し合うことができる。このようなサイトでは、自殺者募集や依頼(自殺幇助)、自殺方法を教える、予告などの行為は禁止されており、これらを発見した場合は警察に通報するとしている。

自殺サイトの掲示板では、「もう、限界です」「今は毎日毎日消えたくて仕方ありません」「生きてる意味などわたしにはない」「闘病生活に疲れました」という苦悩が赤裸々に綴られている。「死にたいよりも消えたい」と気持ちを吐露した投稿には、「気持ちわかります」「私も今、まさにそんな感じ」と共感の声が多数。また、相談に乗るために、「詳しく聞かせて」「今すぐ結論を出すのはまだ早いです」と語りかける人や、「命を大切に。君たちには価値があるし、必ず活躍できる場所がある」と励ましの声も贈る人もいる。

自殺サイトは、自殺を望む人達の安らぎの場として提供されている一方、殺人事件の温床になる場合もある。2007年には自殺サイトなどの掲示板に、自殺の手伝いや報復を請け負うという投稿があり、実際に20代の女性が自分の命を委ねたという嘱託殺人が発生。このほかにも、自殺サイトで知り合って集団自殺をしたという事件など、過去にも自殺サイトが背景にある事件は複数起きている。