ポドルスキが前代未聞の誤報被害 米サイト「ギャング護送」記事に14年W杯時の写真が使われる

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「ブライトバート」の記事に3年前の写真が誤って使われ波紋広げる

 J1ヴィッセル神戸の元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキが、アメリカのドナルド・トランプ大統領の側近を務めていた人物が経営する米ネットワーク「ブライトバート」による前代未聞の誤報によって、謝罪を受ける騒動が起きた。

 18日に大統領首席戦略官の座を退任したスティーブン・バノン氏が会長を務める保守系ネットワーク「ブライトバート」は、「ジェットスキーで移民の人身売買を行うギャングを護送するスペイン警察」という記事を掲載した。

 この記事で使われたのが、サングラス姿のポドルスキだった。2人乗りの水上バイクの後部座席に座っており、満面の笑みでカメラに向かってピースサインをしている。

 救命胴衣で隠れているが、ドイツ代表の練習着姿でオフの光景に間違いはない。米スポーツ専門テレビ局「ESPN」によれば、2014年ブラジル・ワールドカップでドイツ代表のキャンプ地となったバイーアの海で撮影されたものだという。

 グリーンのライフジャケットを着たしかめっ面の運転手が、護送する警官の姿に見えてしまったのだろうか。そしてなぜビッグスマイルのポドルスキが、ギャングに見えてしまったのか。

 誤報に気づいた「ブライトバート」は、記事に次のような訂正文を掲載している。

ポドルスキへの謝罪文を掲載

「この記事の以前のバージョンでは、ルーカス・ポドルスキのジェットスキーの画像が含まれていました。この画像はジェットスキーに乗る男性として使用されました。ブライトバート・ロンドンはポドルスキ氏への謝罪を願います。ポドルスキ氏が移民のギャング団の一員であったり、人身売買のメンバーである証拠はありません。我々は最近代表引退を発表したポドルスキ氏の活躍をお祈りします」

 訂正分を掲載して謝罪したものの、すでに「ESPN」が「ブライトバートが移民関連記事でルーカス・ポドルスキの写真を使い謝罪」と特集するなど波紋は広がっている。

 ドイツ代表の優勝で幕を閉じた栄光のブラジルW杯の思い出の1ページが、思いもよらぬ誤報被害を受けてしまった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images