YouTubeチャンネル「ナナジャパ」が「【豊浜トンネル崩落事故】バスを襲った巨大岩盤…海沿いの道で何が起きたのか」を公開した。動画では、1996年に北海道で発生した豊浜トンネル崩落事故の現場を訪れ、事故の全貌とその後の日本の道路防災にもたらした教訓について解説している。

1996年2月10日、北海道古平町と余市町を結ぶ豊浜トンネルの入り口付近で、推定約2万7千トンにも及ぶ巨大な岩盤が崩落した。走行中だった路線バスと乗用車が巻き込まれ、20名の尊い命が奪われる大事故となった。現在、事故現場となった旧トンネルは閉鎖され、付近の祈念広場には慰霊碑が建てられている。

動画内でナナジャパは、巨大岩盤が崩落した原因を地質学的な観点から3つ挙げている。1つ目は、現場の岩盤が「水冷火砕岩」と呼ばれるもろい性質であり、水を含むと滑りやすくなる粘土鉱物を含んでいたこと。2つ目は、岩の隙間に入った水が凍結と融解を繰り返すことで内側から岩を押し広げる「冬の寒さ」。そして3つ目は、亀裂に溜まった「地下水」が岩盤を外側へ押し出す強烈な圧力となったことである。これらが限界を超えた瞬間、くさびが外れるように一気に崩落したという。

事故直後、極寒の中で行われた救助活動は困難を極めた。巨大すぎる岩盤に対して重機は歯が立たず、生存者を傷つける危険性を承知の上で、4回にわたる爆破作業という苦渋の決断が下された。発生から約1週間後にバスの車体に辿り着いたものの、無情にも全員の死亡が確認された。

ナナジャパは「この壮絶な救助劇の記録は、単なる悲劇の記憶ではありません」と語る。この事故を契機に、日本の道路防災は「起きてからどう助けるか」ではなく「絶対に起こさないためにどう守るか」という予防保全へと大きく舵を切った。私たちが当たり前のようにトンネルを安全に通行できる背景には、過去の大きな犠牲と技術者たちの執念があるという事実を、深く考えさせる内容となっている。

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