ぺ・ヨンジュン創設の事務所俳優が3億円高額訴訟を起こされた背景

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韓国の芸能界やスポーツ界で相次ぐ、過去のイジメ告発。多くの俳優やアスリートが謝罪に追い込まれ、活動を自粛している。

中には、謝罪どころか高額訴訟の泥沼にはまっている俳優も。昨年の釜山国際映画祭で「今年の俳優賞」を受賞しながら、学生時代の壮絶なイジメを暴露され活動を自粛しているジス(28)だ。彼が主演したドラマ制作会社は、所属する事務所を相手どり30億ウォン(約3億円)の損害賠償請求を起こしている。いったい何が起きているのだろうか――。

「ジスから中学時代にイジメ被害を受けたというA氏が、ネット上に告発文をアップしたのは今年3月2日です。同じ学校に在籍したことを証明するため、卒業アルバムや卒業証書もアップしています。ジスは当時からタバコを吸い、給食に嫌いなミニトマトが出ると誰かの顔や服に吹きかけていたとか。気に入らないことをした生徒は集団暴行を受け、よくバスの中から道路を歩く人にBB弾を撃っていたそうです。

A氏は、ジスのグループから日常的に脅迫や暴力を受けていたと書いています。友人がグループから商品券をカツアゲされ、警察に通報すると言ったのがイジメのキッカケだと。給食の時間に食堂時行くと何をされるかわからないので、いつも教室でカップラーメンを食べていたそうです。A氏は『自分よりもっとヒドい目にあった友人もいる』としています」(韓国紙記者)

A氏は「謝罪はいらない。(ジスに)一生イジメの加害者として生きてほしい」と訴えた。別の同級生たちも「イジメを受けた」と、次々に被害をアップ。ネット上には「事実なら刑事罰を受けるべきだ」という書き込みがあふれ始める。

初主演ドラマを6話で降板

批判の声が一気に高まり、ジスは3月4日に以下のような直筆の謝罪文をSNSに載せた。

〈過去に犯した非行について、どのような言い訳の余地もありません。自分の過去にフタをしたまま、ここまで来てしまいました。しかし心の片隅では、過去の罪悪感がいつもあり、大きな不安でした。贖罪しながら生きていきます。私が原因で、(出演する)ドラマに被害がないことを切に願います。被害を受けた方々に、ひざまずいて心からお詫びします〉

同日、ジスは初めて主演を務めたドラマ『月の浮かぶ川』の降板を発表。起用されたCMや、過去の出演番組のアーカイブもネットから削除される。だが……事態はこれで収まらなかった。

「『月の浮かぶ川』の制作会社が4月2日に、ジスの所属事務所に対して30億ウォン(約3億円)の損害賠償訴訟を起こしたんです。ドラマは全20話で、制作費だけで200億ウォン(約20億円)はかかったと。ジスがたった6話で降板したため、主演俳優を代え再撮影するしかなかったと主張しています。提訴に対し所属事務所は『責任を負う意向は十分ある』としながら、『(賠償額は)具体的な根拠が足りない』とも指摘しました」(前出・記者)

騒動がすんなり収まりそうもない背景には、ジスの所属事務所の「いわれ」が大きく影響している。

「ジスが所属する事務所は、ドラマ『冬のソナタ』で日本に韓流ブームをもたらしたぺ・ヨンジュンが作った会社なんです。

現在は合併などで韓国の一大エンタテインメント企業となり、ドラマや映画への影響力ははかり知れない。制作会社の要求を簡単にのみ、今後の前例となるのを避けたいのが本音でしょう。ジスのようにイジメを告発される恐れのある俳優は、大勢いるでしょうから」(同前

「学暴MeToo」と呼ばれ、活発化している韓国の過去のイジメ告発。加害者は謝罪や番組降板するだけでは許されず、高額訴訟に追い込まれる事態になっている。