さっそく改革に着手しているクーマン監督。 (C)Getty Images

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 最終的にエースは残留することになったが、バルセロナが大きな苦境にあることは変わらない。ロナルド・クーマン監督は、非常に困難な任務を引き受けた。

 2019-20シーズン、バルサはラ・リーガで宿敵レアル・マドリーに王座を明け渡し、チャンピオンズ・リーグでは優勝したバイエルンに大量8失点を喫して準々決勝で惨敗。閉幕後にキケ・セティエン前監督やスポーツディレクターのエリック・アビダルを解任し、リオネル・メッシから退団の意思を通告された。

 火中の栗を拾ったクーマンは、独自色を出そうとしているようだ。スペイン紙『Marca』によると、クーマンは練習を60分から90分とし、インテンシティーも増しているとのこと。また、練習の1時間前には集合し、時刻どおりに全員がピッチにそろうことも命じているという。
 
 記事によれば、最近のバルセロナでは練習開始が予定から遅れることも少なくなかったという。クーマンはそういった規律面の整備に着手したようだ。Marca紙は、早くもチームの一部選手からは新監督を「クーマン軍曹」と呼ぶ声が聞こえていると報じた。

 近年のチームに規律の緩みがあり、クーマンがそれを是正しようとしているとの報道が事実なら、それは正しいことだと言えるだろう。ただ問題は、継続していけるかどうかだ。

 監督が交代すれば、選手はまず新指揮官に従うものと記事は指摘。そのうえで、時間が経ってもチームを律していけるかどうかが重要との見解を示している。

 絶対エースの去就騒動で揺れ、クラブ首脳陣が批判にさらされているバルセロナ。クーマン新体制は、今週開幕するラ・リーガ(バルセロナの試合は延期)で好スタートを切ることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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