経営危機脱却の切り札?JDIがスマホ指紋センサー量産へ
JDIが東浦工場で生産を立ち上げるのは、スマホやタブレット端末向けの静電容量式ガラス指紋センサー。ガラス基板を用いることで、従来のシリコン基板では難しい大面積化を実現し、指全体を検出可能なセンサーサイズを低コストで確保できるという。ガラスの高い透明性も特徴で、ディスプレーとの組み合わせで端末の意匠性を向上させる。
今後、指紋センサーの受注が順調に増えていけば、東浦工場だけで賄えない可能性がある。20年度以降に、スマホ用液晶パネルの主力拠点・茂原工場(千葉県茂原市)を候補に増産投資を検討する。
同じく新規事業と期待する有機ELパネルは米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」の新モデルに採用され、11月中にも茂原工場で量産を始める見通し。こちらも有機ELパネルの増産対応として、現在操業休止中の白山工場(石川県白山市)の活用に向けた検討に入っている。
経営危機のJDIは現在の債務超過を解消する資金調達計画を優先せざるを得ない。ただ危機を脱した後の成長戦略も同時に実行しなければ“日の丸ディスプレー”の真の復活はかなわず、指紋センサーなど新規事業の育成が急務と判断した。
