WBSSバンタム級決勝進出を決めた井上尚弥【写真:Getty Images】

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「彼はロールモデル」、影響力はメディア、ファンだけでなく海外選手に

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を259秒KOで下したWBA王者・井上尚弥(大橋)。欧州初上陸戦で圧倒的な強さを示し、英ボクシング界の選手から「イノウエはロールモデル。我々全員の目指す目標」との声が上がっている。英ボクシング専門メディア「iFL TV」が報じている。

 ボクシング界の“最強の男”を決めるWBSS。世界の注目を集める大会で、井上は圧倒的な強さを見せつけている。海外メディア、ファンに実力を認めさせたが、影響力を及ぼしているのは海外選手に対しても一緒だった。特に、ロドリゲス戦はグラスゴーのSSEハイドロで259秒KOを演じ、大きなインパクトを残した。

「彼は世界王者だ。自分が言及できるような存在ではないが、彼の立場はバンタム級全ての人間が目標とするところだ」

 こう語ったのは英国のバンタム級選手、シーン・マクゴールドリッチだった。27歳ながら9戦9勝とキャリアは浅いが、大物プロモーター、エディ・ハーン氏が総帥を務める「マッチルーム」所属。今後、さらに飛躍を目指している選手にとって、憧れの存在となっているようだ。マクゴールドリッチはこうも言う。

「彼はロールモデル。我々、全員があんな風になりたいと目標にする存在なんだ」

 6月1日、ウェールズ・カーディフで行われたモイーズ・モイカ戦で勝利した27歳は、IBF・WBA王者に対する尊敬の念を明かした。デビュー以来、18戦18勝。負け知らずで3階級制覇王者となり、リングを離れれば、礼儀正しさと謙虚さを忘れない振る舞いも高く評価されている。そんな姿は紳士の国のボクサーにとっても、最高の手本となっているようだ。(THE ANSWER編集部)