水素燃料電池車のM・ベンツGLC 2018年中に製品化 438kmの航続へ
もくじ
ー 水素タンクはふたつ 438kmの航続可
ー 内外装 F-セルならではのディテール
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水素タンクはふたつ 438kmの航続可
メルセデス・ベンツGLC「F-セル」は、同社初の水素燃料電池とプラグインバッテリーを組みあわせたモデルである。2018年中には、メルセデスが指定するチャンネルで販売される予定で、航続距離は438kmという。
モーターが生みだすパワーは200psと35.7kg-m。動力は後輪のみに、固定レシオのギアボックスを介して伝わる。
水素は700barの圧力を保ったカーボンファイバー製タンク(ふたつ)にストックされる。うちひとつはセンタートンネル内に、いっぽうは後部座席の下におさまる。あわせて4.4kgを蓄えることができる。
「エレクトリックモード」を選べば、荷室下のリチウムイオンバッテリー(13.8kWh)がGLC F-セルを動かす。電力は走行中に貯めることができるうえ、リアバンパー下部のソケットから充電することも可。
ということは、荷室が狭くなったり、実用性が損なわれているのだろうか。
メルセデス・ベンツは、ほんのわずかに荷室フロアが高くなっていると説明する。同時に後部座席の座面も少し高くなっている。
「ただし実用性は大きく損なわれているわけではありませんよ。充填の頻度を考えると、むしろ許せるレベルにありますね」とのことだ。
内外装 F-セルならではのディテール
外観は、細かい部分で標準のモデルとの差別化が図られている。フロントは下部のクロームパーツと青い「挿し色」が識別ポイント。リアは、充電ソケット差込口にある「ふた」がF-セルならではだ。
インテリアで目につくのは、12.3インチのデジタルメーターだ。センターコンソール上のハンドライティング用のパッドのデザインも変わっている。
サスペンションはF-セル専用のチューニングがなされており、前はダブルウィシュボーン、後ろはマルチリンク(エアスプリングを組みこむ)というメニューである。
どの地域に投入され、価格はどれくらいになるかなどは明らかになっていないが、ドイツのブレーメン向上で組み立てられることは決まっており、ハンドルは左右の仕様が用意されることになるという。