MS Officeのクリップアートの代わりになる!ワードやエクセル、パワポでも使える 便利なアイコン挿入機能

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マイクロソフトOfficeで、報告書やプレゼン資料などのビジネス文書を作るとき、コンピュータやプリンタ、メール、時計など、ちょっとした絵が使えると便利だ。

Office 2016の新機能「アイコンの挿入」は、まさにそのための機能である。

「ビジネス」や「教育」「スポーツ」などのジャンルごとに整理された豊富なアイコンを自由に挿入し、編集して利用することができる。

●Office 2016に追加された新機能「アイコンの挿入」
マイクロソフトのOffice 2016は、次の2つの製品に関しては、クラウドから最新の機能が提供され、新機能が自動的に追加される仕様になっている。

 Office 365 Solo
 Office Premium搭載パソコン

Office 2016が発売されたのは、2015年9月。
それから約1年半が経過し、追加された機能もずいぶん増えた。

今回は、Word/Excel/PowerPoint/Outlookで利用できる「アイコンの挿入」を紹介しよう。

[挿入]タブに追加された[アイコン]ボタンがそれだ。Outlookの場合は、メール作成ウィンドウの[挿入]タブに用意されている。


Word 2016



PowerPoint 2016



Excel 2016



Outlook 2016。新規メールの送信ウィンドウで「HTMLメール」か「リッチテキスト」を選択している場合に利用できる。


クリックすると、「人物」「ビジネス」「教育」……などのジャンルごとにアイコンが選択できる。
ダブルクリックするとすぐに挿入できる。複数のアイコンをまとめて挿入するなら、1つずつ選択して最後に[挿入]ボタンをクリックすればいい。

アイコンは、拡大・縮小しても形が崩れない「スケーラブル・ベクター・グラフィックス(SVG)」と呼ばれる図形ファイルだ。
選択すれば、Officeの編集機能を使って色を変更したり、影などの特殊効果を設定したりすることも可能となっている。

クリップアートが廃止されて残念に思っていたOfficeユーザーも多かったと思うが、今回、アイコンが利用可能になったことは、そうしたユーザーにも、うれしい機能追加だろう。

アイコンは、自由に加工することもできるので、ドキュメントやプレゼン資料などの作成に重宝する。ぜひ、積極的に活用しよう。


[アイコン]ボタンをクリックすると。ジャンルごとに整理されたアイコンを選択できる



挿入したアイコンは拡大・縮小しても形が崩れない。また、色や塗りつぶし、特殊効果なども設定できる。


●パッケージ版のOffice 2016では利用できないので注意
なお、今回紹介したアイコンの挿入だが、Office 2016のパッケージ版を利用しているユーザーは利用できない。

パッケージ版のOffice 2016では、新機能の定期的な自動更新サービスが提供されないからだ。

これは、アイコンの挿入にかぎらず、そのほかの新機能についても当てはまる問題だ。
Amazonなどのネットショップでは、「パッケージ版」や「オンラインコード」などの名称でコード番号だけが販売されているが、これらもパッケージ版に相当するので注意してほしい。

パッケージ版Officeのメリットは、Excel単体のように必要なアプリケーションだけを低価格で購入できて、永続的に利用できることだ。

しかし、新機能が提供されないのは正直つらい。

もちろん、セキュリティ更新のプログラムは提供される。
しかし、パッケージ版のOffice 2016の利用者は、
・Office 365 Solo
・Office PremiumのOffice 2016
これらと機能差がどんどん開いてしまうからだ。

同じOffice 2016なのにもかかわらず、だ。

したがって、今後のことを考えると、個人的にはパッケージ版はおすすめできない。
完全月額になるが、Office 365 Soloの方がメリットは大きいと思う。
マイクロソフトの肩を持つわけではないが。

Office 2016の新機能


井上健語(フリーランスライター)