1年間で200人を超える教師が懲戒免職--。毎年暮れに文部科学省から発表される、前年の懲戒免職者がついに200人の大台を超え'12年は206人となったが、問題はその内訳だ。
 「懲戒免職の理由で、“わいせつ行為等”が最も多い119人と、過去最高だったのです。文科省の調査では、わいせつ行為懲戒処分を受けた人数は、免職が119人の他、停職35人、減給11人など合わせて計186人で、男性が184人、女性が2人。また、小学校教員が49人、中学校が60人、高校が68人、特別支援学校が9人で、年齢別では50代が60人で最も多く、ついで20代が多くなっています」(社会部記者)

 発表によれば、被害者は免職になった教職員が勤めていた“自校の児童・生徒”が最も多く、49.4%を占めている。
 「わいせつ行為の内容で最も多かったのは、『身体を触る』が最も多く59人、『盗撮・のぞき』が40人、『性交』が35人で3番目に多かった。これらのものは警察で逮捕・起訴されたケースが大半で、被害者や学校から告発を受けて捜査したものが多かったのです。当然ながら、この統計に入らないものも多いのが実情です」(捜査関係者)

 被害の実態では、個々のケースを見ると、これが教育現場の犯罪かと驚かされるものも多い。
 「中には1年以上にわたって小学生に性的相手をさせていたケースや、母親と中学生の娘双方を相手に性的関係を持っていた教師もいました。被害の内容もさることながら、'13年以降はさらに犯罪被害が多くなっていることが確実視されています」(前出・社会部記者)

 一日も早い対策が求められる。