日本の謝罪がなくても自分の傷と“和解”=台湾元慰安婦記録映画

写真拡大

(台北 17日 中央社)台湾の元従軍慰安婦6人の晩年を描いたドキュメンタリー映画「蘆葦之歌」(songof the Reed/葦の歌)が28日台北でプレミア上映される。いまだに日本からの謝罪がない慰安婦問題だが、映画中にはありのままの自分を受け入れた女性たちの姿が映し出されている。中国時報が17日付けで伝えた。

女性団体の「婦女救援基金会」によって制作された同映画では、青春時代を奪われ心身ともに深い傷を負った女性6人の、逆境に負けず自分を認め夢を諦めないなどといった強い生命力が表現されている。基金会の代表者は、この映画によって生と死の狭間で悩んでいる人が少しでも前向きになることができればと期待している。

同団体が制作した台湾人慰安婦を対象としたドキュメンタリー映画は「蘆葦之歌」で2本目。1本目は15年前の1998年に撮影された「阿マ的秘密」(おばあちゃんの秘密)で、多くの女性の人生に大きな影響を与えた日本政府は正式に謝罪・賠償すべきだと訴える内容だった。(マ=女へんに麼)

長さ76分、撮影に3年近くを要した「蘆葦之歌」はプレミア公開後、10月12日から11月1日にかけて台中、花蓮、台南、台北でそれぞれ1回ずつ無料巡回上映が行われる。今年8月の時点で平均年齢88歳だった6人のうち4人は映画の編集期間中相次いで亡くなったという。

(編集:荘麗玲)