YouTubeの中の人に聞いた! 動画再生回数を増やすために必要なたった6つのこと

写真拡大

この記事を読んでいる人の中で「YouTubeに動画を投稿したことがある人」は、どれくらいいるでしょう?
動画を見るのはみんな大好きですが、動画投稿となると急にハードルが上がったように感じてしまいますよね。YouTubeへ動画を投稿して再生回数が増えれば、なんとお金を手にすることもできるのだとか……自分もそんな人気動画を作ってみたい!

「ウレぴあ総研」でこの記事の完全版を見る【動画・画像付き】

というわけで今回は “YouTubeの中の人”であるGoogleの船越さんに、初心者でも楽しめるYouTubeの動画制作テクニックを聞いてきました。さらに、六本木ヒルズにあるGoogle東京オフィスに潜入! ウレぴあ総研スタッフがオフィス内を探検して撮影した動画を、実際にYouTubeにアップしてみました。記事と動画、あわせて楽しんでみてくださいね。

最初にズバリ<動画の再生回数を増やすために必要なこと>を聞いてみました。

●検索される工夫をする
「まずYouTube で動画を検索し、その結果から選んでもらえるかが勝負。まず『サムネイル』ですね。例えばイルミネーションの動画を<イルミネーション 東京>と検索すると、関連する動画が出てきます。その中からどう動画を選ぶかというと、いちばん目立つサムネイルを選択されるケースが多いです。そのため、サムネイルやタイトルを工夫することが大切です」

●冒頭の15秒が勝負
「サムネイルから選んでもらい再生されても、少し視聴しておもしろくないと別の動画に離れてしまうこともあります。それを防ぐために、冒頭の15秒に視聴者にアピールするポイントを作って、最後まで見たいと思わせる工夫も大事です」

●アップするタイミングに注意
「面白いクリエイターの動画を視聴した人は、同じクオリティの動画や続きを見たくなるもの。そんなユーザーの期待感を活かして、自分のチャンネルを継続して視聴してもらうようにしましょう。そのためには定期的に動画を公開したり、毎日時間を決めて公開するといった、視聴者の生活に習慣として定着するような視聴体験を提供していきます」

●ユーザーの行動を促す
「視聴したユーザーに『チャンネル登録してね』、『次の動画も見てね』など、ユーザーの行動を促すことでエンゲージメントを高めていく工夫も有効です」

動画を定期的にアップロードしていたり、動画の最後に必ずエンドロールを入れて他の動画の宣伝やメッセージを入れていたり……成功しているクリエイターは、誰もがこのような地道な努力を行っているのだそう。

動画の存在をより広めるために、SNSでの拡散も効果的。自分の動画は他人にどう見えているのか、どんな風に動画を広めていくのか。ユーザー側の視点を考えながら制作することを時には必要でしょう。

さらに、YouTubeで再生回数を増やすためにもっとも注目すべき点があるのだとか。

■収益化を考えた場合、世界に働きかけたほうが有利に働く可能性は当然ある

「いちばん大事にしていただきたいのは、<世界のユーザーが視聴者になりうる>ということです。YouTubeなら、『出したいときに出したい内容を世界に配信すること』ができます。ただ、日本はやはり言葉の壁があり実行に移すのが難しい。でもそんな言葉の壁を少しでも取り除くインフラもご用意しています」

そのひとつが「字幕機能」。高度なテクニックと思いがちですが、専用ソフトなどを使わなくても、YouTubeの機能だけで字幕をつけることができるんです!

●字幕をつける
「例えば日本語でしゃべっている動画があると、音声認識で自動的に日本語の字幕が生成されます。さらにGoogle翻訳の技術で英語やフランス語などに翻訳すれば、各国の言葉に切り替えることができます。字幕が入るように動画のアップロード時に設定すれば、ユーザーが自分の言語に合わせて字幕を変えて動画を視聴できます。字幕に不正確な内容があれば、音声認識で生成したファイルをいったんダウンロードして、自分で推敲して再度アップロードもできます。

字幕やタイトルを世界を意識して工夫すれば、日本人の動画が海外で注目されるチャンスもたくさん出て来ると思います。そもそも海外に目を向けたほうが、視聴者も多いですよね。収益化ということを考えた場合にも、世界に働きかけたほうがより注目される可能性もあります。日本からも第2のジャスティン・ビーバーが出てきてくれればいいですね。(笑)」

最後にこんなポイントも教えてくれました。

●検索キーワードからネタを探す
「ネット上の自然検索でよく探されているものは、YouTube上でも探されています。なので、Googleの検索ワードの上位に上がるような旬な話題をテーマに動画を作るのも有効です。特に盆暮れ正月のイベントや季節に合った動画は注目されています」とのこと。これも頭に入れておくとよさそうです。

この他にもYouTubeには、動画アップロードからアクセス数アップのために役立つ機能が満載。YouTubeのサイト内にある「クリエイターハブ」というページには、『クリエイターズ・ハンドブック』というノウハウ集や、『クリエイターブログ』という世界中の成功事例や仕様変更などの最新情報を伝えるブログもあるので、マメにチェックして見る価値アリですよ。

■超初心者が動画制作に挑戦! 想像よりすごく簡単にできました

そんなわけで、超がつくほどのYouTube初心者であるウレぴあ編集部員が、動画制作からアップロードに初挑戦してみました! お題はなんと<Google本社オフィス探検>! 今回の企画のために知られざるGoogleオフィスの一部を撮影させていただくことができたのです。さすがGoogle太っ腹! 今回は<ミニキッチン編>と<卓球編>のふたつの動画を制作してみました。

字幕をつけるのはもちろん、最後に別動画へのリンクをつけてみたり、ウレぴあ総研の宣伝をしてみたりと、思いつくままに編集してみました。動画のアップロード〜編集〜完成まで、想像以上に簡単にできた印象です。ちなみに今回の動画は、すべてYouTubeサイト上のツールで編集・加工しました。初心者で専用の動画編集ソフトを持っていなくても、これだけの動画を作ることができたのは自分でも驚き!

さらに昨年末、ついにGoogle公式から、iPhoneでYouTubeに動画を編集・投稿できるアプリ『YouTube Capture』がリリースされました。これでiPhoneからでも気軽に動画をアップできますね。

YouTube Capture
Google, Inc.
価格: 0円
posted with sticky on 2013.2.22

さて、なんとかYouTubeで動画投稿デビューを果たしたウレぴあ総研編集部。この調子で、YouTubeで生活できるレベルまで昇りつめたい……そんな野望がむくむくと湧いてきます。そこで知っておきたいのが、『YouTubeパートナープログラム』。YouTube上にコンテンツを公開し、そこに広告を表示することで広告収益の分配を受けることができるシステムです。

以前は参加するのにある程度の条件があったのですが、今は基本的に動画を一般公開すると申込みが可能になっています。2008年から比較すると、パートナーさんの収入は400%くらいまで伸びているのだとか!

■クリエイター、ユーザー、広告主の三者がWin-Winになってほしい

「YouTubeパートナーシップを通してYouTubeの”エコシステム”というものを作りたいと考えています。よいコンテンツをお持ちのユーザーには、もっと新しいコンテンツを作ったりアップロードするきっかけになってほしい。またユーザーにとってはより優れたコンテンツがYouTubeの中にどんどん集まっておもしろい動画がもっと見つかるようになってほしい。広告主様にとっては優れたコンテンツや特定のジャンルに興味を持っているユーザーに、ダイレクトに広告を打つことができる。そうして広告によってパートナーが得た収益が、次のコンテンツを作る原資になるかもしれない。そうやって三者がWin-Winの関係を築きたい、それがYouTubeパートナーシップの目的です」

おもしろい動画を作ることで、みんなが幸せになれる。そんな夢みたいな話が、まったくの夢じゃなくなってきているのかもしれません。とは言え気になるのが、そんなエコシステムを実現させるためには、どれくらいの再生数=人気が必要なのかということですが……。

「『自分は月に1万回再生されるんですが、いくらになるんでしょうか?』などとご質問いただくこともありますが、広告の単価がそれぞれ異なるので、それにお答えできるはっきりとした指標は実はないんです。ただ一方で、工夫次第で、おこづかい程度から生活費の中心になる方までいらっしゃいます。

YouTubeで活躍しようと本気になってやられているクリエイターの方たちの中には、日本国内でもYouTube専業で食べていらっしゃるパートナーもいます。大きなチャンスはあるので、個人の方はもちろん、例えば映像関係のビジネスをされている方で作品を発表したりスポンサーを見つけるのが大変と悩んでいるクリエーターがいらっしゃれば、ぜひYouTubeを利用していただければと思います」

まだまだ大きな可能性を秘めているYouTube。まずは自分のチャンネルを登録して、なにかひとつ動画をアップするところから始めてみてはいかがでしょうか。想像よりずっとカンタンで、ずっと面白い世界が待っているはずですよ。

こちらのレポートもどうぞ!
2万5000年かかっても破られない究極パスワードの設定方法 [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12330 ]
誰でもできる! どんな時でもスムーズに"集中モード"に入れる2つのコツ [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12287 ]
"脳"の意外な機能でわかった! 「校正ミス」を飛躍的に減らすコツ [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12272 ]
もう取説は不要!『Kindle Paperwhite』を使いこなすための10のTips [ http://ure.pia.co.jp/articles/-/12174 ]