刻一刻と迫るチャンピオンズリーグ決勝のキックオフ。2年前ぶりの再戦、互いに4度目の欧州制覇を懸けた、マンチェスター・ユナイテッドとバルセロナの激突には、欧州のみならず世界中のサッカーファンが注目している。

 ともに完成度の高いスタイルでリーグ戦を制し、現リーグ王者として臨む大一番。聖地ウェンブリーでの決戦を制し、ビッグイヤーを掲げるのは果たしてどちらか。

『サッカーキング』で行った優勝予想アンケートの結果と、それぞれのチームを支持するファンの声を紹介しよう。

2010−11シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ決勝で勝利するのは?
バルセロナ/1352票
マンチェスター・ユナイテッド/858票

■バルセロナ派
「今のバルサは守備を固めたチームでも崩せる」

「メッシが中央でプレーすることで自由に動けるため、どこにでも顔を出し、相手DFを大混乱に陥れることができ、そこにイニエスタ、あるいはシャビなどのパスやドリブルで崩すこともできるから」

「MVPの3トップの攻撃力とイニエスタ、チャビからの正確な長短パスがあるから」

「シャビ、イニエスタ、ブスケツの中盤から主導権を握れるチームはいない」

「最終ラインはプジョル、ピケの連携のよさ。アウベスの攻撃。シャビ、イニエスタ、プスケツを中心としたパス回しのよさ。ペドロの駆け引きのうまさ、メッシのドリブル、ビジャの決定力。バルデスの安定感。バルサは最初から最後までポゼッションを落とさない。バルサが勝つ」

「バルサの華麗なパス回しにマンUがついていけないと思う。シャビ、イニエスタ、メッシは止められない」

「シーズン後半は、主力選手の怪我や疲労によるパフォーマンスの低下が見られたが、万全のコンディションで臨める決勝では、バルサの攻撃力が爆発するはず。スピードに難があるマンUのCBコンビでは、メッシの突破は抑えられない」

「理由は、バルサの方がチームワークに関しては、上だしDFには、プジョルピケ、MFでは、シャビ、イニエスタ、FWでは、メッシがいる。相手も、ルーニーやスコールズ、ファーディナンドなどがいるけど、バルサのパスまわしには、どんなDFでも、勝てない」

「勝負は時の運。でも圧倒的なボールポゼッションを誇るバルサに勝機が大きいのは当然」

「マンUはカウンターだけが頼り。でもその切れ味ではレアルの方が上。なので、バルサには通じない」

「個人的にはマンユーのほうがすきでかってほしいんですがバルサの方が選手層が暑いと思います。というか世界一の世界層だと思います。マンユーも選手層は厚いと思いますがやはり真のワールドクラスとよばれる選手はバルサの方が多いと思います。(バロンドールも最終候補など)しかし不公平な判定はないようにお願いしたいです」

「個もチームワークも一歩出ているバルサがリード。さらに全員がトップコンジィションなら、ユナイテッドは勝ち目がないだろう」

「あのパスサッカーを止めるチームはいない!」

「バルサのようなサッカーが頂点にいることこそが、サッカー界には必要と考えます。美しく魅了するサッカーこそ、サポーターが望んでるはず。モウリーニョのような、結果だけを求めるサッカーは見ていてつまらない。だからこそ、バルサはバルサであることを、証明するはずだから、バルサ勝利だと思う」

■マンチェスター・ユナイテッド派
「ルーニーは体の軸がしっかりしていて素晴らしい。エルナンデスは速さとうまさがある。この2トップに期待したいから。バルセロナという強敵を破ってほしい」

「絶対的スーパースターがいないマンUで新しい黄金期を築いて欲しい」

「マンUの組織力に勝てるチームはいない? パクがメッシをとめる?」

「二年前のリベンジという気持ちが優勝を引き寄せると思う」

「バルサに比べ、ユナイテッドは今季プレミアリーグ36節でチェルシーとの大一番に勝って優勝しているのが大きいです。それに以前同じ舞台で同じ相手に負けてビッグイヤーを譲っているので、リベンジにかける思いは相当だと思います。決戦の地はホームの“聖地”ウェンブリーなのでイングランド勢は地の利を活かせるでしょう。ユナイテッドには移籍一年目にも関わらず、コンペティションを問わずゴールを量産しているメキシコ代表FWエルナンデスがいますし、彼の活躍の陰に隠れがちですが鉄壁CBコンビとファン・デルサルの守備陣は簡単には失点を許さないでしょう。プレーが円熟の域に達しているベテランの経験も心強い限りです。エース・ルーニーにも期待しましょう。対するバルサは、クラシコ4連戦やフライトの疲れで本来のプレーは出来ないでしょう」

「メッシのイングランドの地でのノーゴールのジンクスが気になる。バルサはプランBがないから誰かにハプニングが起きた時はチームのクオリティが明らかにさがる。マンUは今大会色々なプランを試してきているので楽しみ」

「エルナンデスがやってくれそう。それにファン・デル・サールに気持ちよく終わってもらいたい」

「今年はケガ人がいないベストな状況で挑めるし、中盤のハードプレスからの高速ショートカウンターはどのチームに効く事はリーグ戦、CLでも証明されてるから。あとは中盤とディフェンスの間にくるメッシをどのように対応していくのかが守備面では大きな鍵になると予想。今シーズン、貴重な場面での得点が多いルーニーに期待がかかる!調子のよいパクやフレッチャー、ギグスのプレーも期待してる」

「ファンデルサールのとスコールズの現役最後の試合になるかもしれないしファーガソンはモウリーニョからバルサ対策の情報を持っているから
2年前のリベンジをしてほしいし40代まじかのベテラン勢に花を添える最後のビッグタイトルになるかもしれないから

「エースの移籍騒動や周囲の懐疑的な目、その他諸々を乗り越えてココまで来たんです。エドウィンのラストマッチですし、同じミスを繰り返す訳にはいきません。ということでユナイテッドが勝ちます!!」

「バルセロナの攻撃は全てメッシ頼みでマンUの組織的な守備に勝つことができないから。またマンUの攻撃はルーニーとエルナンデスを軸とした中央突破もありサイドのナニからのクロス時には自分が決める攻撃にはバルセロナは勝てるはずがないから」

「ポゼッションサッカーよりカウンターサッカーの方が強いと信じてるから」

「ファーガソン監督が秘策をたててくると思う。02年前にCLの決勝という今回と同じ舞台で敗れているので今回はリベンジしてくるはず!」

「今シーズンのマンUの試合運びのうまさはバルサを超えている。ポゼッションは下回るだろうが、バルサはカウンターに弱いので守備が堅いマンUが勝つだろう」

☆ ☆ ☆ ☆

 バルセロナの勝利予想には、ポゼッションの優位性やリオネル・メッシらを軸とする攻撃力の高さ、高度なパスワークを挙げる声が多く、マンチェスター・ユナイテッドの勝利を支持する意見には、2年前のリベンジやアレックス・ファーガソンの手腕、完成度の高いショートカウンターを理由とするものが目立つ結果となった。

 最後に、前日会見でのファーガソンの言葉を紹介しよう。

「偉大な歴史を作った素晴らしい2チームの対戦。良い試合になるのは当然だ。何が起こっても不思議ではない。この10年で最高のファイナルになるかもしれない」

 当代最高とうたわれる“主役”同士の大一番。勝利の女神がどちらに微笑むにせよ、「この10年で最高のファイナル」というファーガソンの“予想”が外れるようなことは、決してないように思う。

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【浅野祐介@asasukeno】1976年生まれ。『STREET JACK』、『Men's JOKER』でファッション誌の編集を5年。その後、『WORLD SOCCER KING』の副編集長を経て、『SOCCER KING(twitterアカウントはSoccerKingJP)』の編集長に就任。