原材料の高騰によって食料品などが相次ぐ値上げに踏み切った。その中でも売り上げ減少に最も大きく影響したのが日清・カップヌードルだろう。値上げ前比−52%と半減以上。その原因と、同社が値上げに踏み切らざるを得なかった理由を探ってみたい。

価格戦略(Pricing)はマーケティング4P(Product・Price・Place・Promotion)のうち、利益に直結するだけに最も慎重を要する施策であることは言うまでもない。製品を企画し製造する・販路を開拓し維持する・購入者とのコミュニケーションを展開する。他の3つのPは全て「コスト」が発生する。言い換えれば、利益創出は最後のPriceの設定次第ということなのだ。

しかし、原材料費などの世界的な高騰は、メーカーにもはや値上げを余儀なくさせ、多くの食品が値上げに踏み切った。
日経新聞6月17日朝刊より。<値上げ食品の売上高減、節約志向で自主企画品を選好 日経調査 >。Web版には記事のサマリーが掲載されている。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080617AT2F1200M16062008.html
記事中にある<日本経済新聞社が主要15品について、日経POS(販売時点情報管理)データと店舗や食品会社への聞き取りで調べた。>とする内容はWebに掲出されていないので、その内容を転載・考察しているBlogへのリンクを以下に挙げる。
http://www.costdown.co.jp/blog/2008/06/post_917.html

ここで目をひくのはやはりカップヌードルだ。売り上げ−52%。この数字から、ここまで売り上げが激減した理由と、それでも値上げしか手段がなかったという背景がおぼろげに見えてくる。


■カップヌードルの「カスタマーバリュー」は88円 or 100円

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