ベネッセは、教育の一大商社になるのか!?/中土井 鉄信
通信教育「進研ゼミ」で知られるベネッセコーポレーションが、東大受験に強い進学塾「鉄緑会」の買収を明らかにした。昨年から塾業界への積極的な参入を進めているベネッセの次のターゲットは名門中学受験塾かもしれない。

進研ゼミからZ会への宣戦布告


 通信教育「進研ゼミ」で知られるベネッセコーポレーションが、
東大受験に実績をもつ進学塾「鉄緑会」(東京)の株式の80%
を同塾の運営会社2社から12月下旬に取得することを明らかに
した(2007年12月04日 朝日新聞の記事より)。鉄緑会は東大
の卒業生らが始めた「東大受験専門」の進学塾で、合格率が高い
ことで知られる名門だ。

 ベネッセは、昨年から今年にかけてもの凄い勢いで塾業界に参入
してきている。「お茶の水ゼミナール」を買収し、「東京個別指導
学院」にTOBをかけて子会社化し、東京個別指導学院の持ってい
た「明光ネットワーク」の株を買い取って、大株主になり、そして
今度は、東大受験専門予備校「鉄緑会」を傘下におさめたのだ。

 今回の買収劇は、私にはZ会に対する明らかな宣戦布告に見える。
Z会と進研ゼミの大きな違いは、大学合格実績に対する信頼性であっ
た。質のZ会、合格実績のZ会というブランドイメージに対して、
進研ゼミは、高校生の補習的な要素が、印象としては強かった。だ
から、ここ数ヶ月、大学実績に関してのCMが徹底的になされて、
従来のイメージの払拭に努めていた。

 そして、今回の「鉄緑会」の買収なのだ。東大合格に圧倒的な強
みのある予備校のノウハウを吸収して、従来のイメージをZ会のそ
れに近づけ、さらに数にモノを言わせて、Z会を追い抜こうと言う
戦略なのではないだろうか。


ベネッセの次のターゲットは中学受験塾!?


ベネッセの次の戦略を占えば、ターゲットとなるのは、中学受験
塾の買収なのではないだろうか。それも名門中学受験塾を。もし、

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