日本代表DF酒井宏樹【写真:Getty Images】

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ドローのベネズエラ戦 「ウルグアイより守備がしっかりしていた」

 森保一監督率いる日本代表は16日のベネズエラ戦で1-1と引き分けた一方、20日に年内最後の国際親善試合となるキルギス戦に臨む。

 ベネズエラ戦で代表初ゴールをマークしたDF酒井宏樹(マルセイユ)は、「ゴールって凄えな」と反響の大きさを口にした一方、1-1の展開に「やっているほうはすごく戦術的な試合だった」と振り返っている。

 試合は序盤からともに決定機を作り出す展開となるも決定打を欠き、一進一退の攻防が続く。均衡を破ったのは日本だった。前半39分、MF中島翔哉(ポルティモネンセ)のFKからファーサイドに飛び込んだ酒井がジャンピングボレーで合わせ、代表49試合目で記念すべき初ゴールを豪快に叩き込んだ。

 ここから日本が一気に主導権を握るかと思われたが、ベネズエラも粘り強く対応。後半に入っても両者が崩しきれない時間が続いたなか、同35分に日本のペナルティーエリア内にパスを通され、酒井が後ろから相手を倒したと判断されてPK判定。これを決められて1-1のまま試合は終了した。

 酒井は「ウルグアイより、ベネズエラのほうが守備がしっかりしていた。そこまでカウンターがきれいにハマるような試合展開ではなかった」と振り返った。10月16日にはウルグアイと4-3の打ち合いを演じ、最終的に日本が勝ち切る攻撃力を発揮。「お互いにオーガナイズされた試合だった」(酒井)というベネズエラ戦は、必然的に膠着とも受け取れる時間帯が続いた。


組織だった相手に対して「そこをどう打開するか、日本代表にとって大事な試合だった」

「見る人にとってはつまらなかったかもしれないけど……」とファンやサポーターの気持ちを慮った酒井だが、「やっているほうはすごく戦術的な試合だった」と力説する。

 森保体制の連勝は3でストップし、「森保ジャパン4連勝」の文字は踊らなかったが、それでも意義深い一戦だったという。組織だった相手に対して、「そこをどう打開するか、日本代表にとって大事な試合だった」というわけだ。

 試合の中で試行錯誤し、様々な手を打ったという意味では、格好の強化試合となったベネズエラ戦。来年1月にUAEで開催されるアジアカップまで、残すはキルギス戦のみ。ベネズエラ戦の結果と内容を受けて、森保ジャパンはキルギス戦でどんな戦いを披露するのだろうか。


(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)