「ウイング」から、フランス大統領選挙を読み解く!
5月7日はフランスの大統領選挙、決選投票の日である。エリートの中道左派マクロンと、自国保護主義を掲げる極右ル・ペン。
フランスを二分するこの投票は、同国のみならず欧州全土の行方を左右するものになるだろう。
そこで、Qolyではフランスリーグの「ウイング(翼)」が右翼なのか、左翼なのか、あるいは中道なのかを(強引に)決めつけて、選挙の行方を占ってみた!
リーグアンで最もクロスを「入れた」選手TOP10を『Whoscored』からピックアップし、そのポジションから投票してみたぞ。
フレデリック・サマリターノ(ディジョン)
平均クロス数:1.6
身長160cm代前半という体格ながらも、豊かな運動量と俊敏性を生かしてプレーする「2部のヴァルブエナ」。今季はリーグアンでも活躍を見せており、3アシストを記録している。
右利きで両サイドをこなすが、やや左の役割が多い。右派にも理解はあるという点で、メランションよりはマクロンの中道左派といえよう。
ナビル・フェキール(リヨン)
平均クロス数:1.6
2015年に靭帯を断裂する大怪我を負ってから長期のリハビリを経験。なかなかかつてのキレを見せられる状況には戻らないが、それでもクロス数はリーグ9位となっている。
左利きだが、どちらかといえば右サイドを得意とする。しかも北アフリカ人なので迷うが、ムスリムなので中道ということにして、マクロンの方に入れよう。
カミル・グロシツキ(レンヌ→ハル・シティ)
平均クロス数:1.7
冬のマーケットでレンヌからハル・シティに移ったグロシツキ。前半戦だけで3アシストを記録したポーランドのウイングは、プレミアでも活躍を見せている。
彼はほとんど右サイドでプレーしている白人なので右翼だ。ル・ペンに一票。
ルノー・コアド(メス)
平均クロス数:1.8
フランスリーグで最も過小評価されているセンターハーフとして編集部Kが推しているコアド。今季そんなに鮮烈な活躍をしている印象はないが、流石の数値を記録だ。
彼はそもそもウイングではない。センターハーフの左が得意なので中道左派。マクロンだろう。
オスカル・トレホ(トゥールーズ)
平均クロス数:1.8
アルゼンチンの隠れた名司令塔トレホは、若い選手が多いトゥールーズの中で経験を見せている。巧みなコントロールとパスで、勢いに傾きがちなチームを操る。
彼もウイングではなく、特に左インサイドハーフやトップ下が得意なので中道左派。マクロンに一票だ。
アンヘル・ディ・マリア(PSG)
平均クロス数:1.8
ドラクスラーの加入によってやや存在感は落ちているかもしれないが、それでもPSGに彼の存在は欠かせない。ピンポイントのロングパスはカバーニのゴールをいくつも演出してきた。
彼は左利きであるが、基本的にはほとんど右サイド起用だ。従って右翼であろう。ル・ペンだ。
ヴァンサン・ベサ(カーン)
平均クロス数:1.8
今季かなり苦しんでいるカーン。その中で5アシストを決めているのが隠れた名ウイングのベサ。豊富な運動量と正確な左足が絶対的な魅力である。
サイドバックもこなせるほど、彼は左サイドのスペシャリストだ。左翼なのでメランション派だろう。棄権で。
トマ・マンガニ(アンジェ)
平均クロス数:1.9
降格圏に沈んでいるアンジェで脅威の8アシストを決めているマンガニ。30歳になって、武器だったロングパスの能力がようやく認められ始めている。
モナコでデビューした際には左サイドだったが、近年はほとんどボランチからの供給源である。よって中道左派のマクロンだ。
ルーカス・リマ(ナント)
平均クロス数:2.1
今季ブラジルからナントへとやってきたブラジル人らしいラテラウは、正確無比の左足を生かしたキックが持ち味だ。アシストは1回だけだが、クロスは入れまくっている。
彼はもちろん左サイドのスペシャリスト。よってメランション支持で棄権だ。
リャド・ブデブーズ(モンペリエ)
平均クロス数:2.3
圧倒的なクロス数を誇って1位となったのがモンペリエの司令塔ブデブーズ。リーグアン最高クラスの魔術師は、左足から素晴らしいミドルパスを出し続ける。
サイドで使われるなら左、基本的にはトップ下なので中道左派といえよう。マクロン派だ。
マクロン:6票
棄権:2票
ル・ペン:2票
ということで、Qoly的フランスの大統領選挙は「マクロンの圧倒的勝利」となった。