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マイクロソフト「HoloLens」の予約受付が、欧州4カ国とオーストラリア、ニュージーランドにて、企業と開発者対象でスタートした。米国とカナダでは昨年発売され、NASAや企業がすでに利用を始めている。

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約2年前に大々的に発表されたマイクロソフトの「HoloLens」が、英国でようやく予約を受け付け始めた。ただし、予約できるのは、企業と開発者に限られる。

HoloLensは2014年12月に発表され、2015年には米国とカナダで発売された。現在はフランス、ドイツ、アイルランド、英国で予約受付中で、出荷は11月下旬の予定だ。

欧州のこれら4市場のほか、HoloLensは、オーストラリアとニュージーランドでも10月12日、予約受付が開始された。開発者向けヴァージョンの価格は、英国では2,719ポンド、米国では3,000ドル(約30万円)。商用ヴァージョンは4,529ポンド(約57万円)だ。

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HoloLensは、ヴァイザーとゴーグル、装着者の頭に固定するためのヘッドバンド、CPU、GPU、自社開発したHPU(Holographic Processing Unit)で構成されている。加速度計やジャイロスコープのような内蔵センサーや、目の両横にあるカメラと連動させると、装着者にしか見えない多次元画像が作成される。

これらのセンサーはすべて、現実世界にホログラムを映し出すのに利用される。ホログラムは、音声制御やジェスチャーで移動させたり、やりとりしたりできる。画像は網膜に映し出され、「画面」には表示されない。

これまでのところ、この技術をテストしたり利用したりしているのは企業と開発者が中心だ。例えば、エレヴェーター会社thyssenKruppのエンジニアは、HoloLensを利用して、実際の装置にマニュアルや図面を重ねて表示しながらエレヴェーターを修理している。

米航空宇宙局(NASA)も、各部署や国際宇宙ステーションでHoloLensを利用してきた(日本語版記事)。例えば「OnSight」プロジェクトは、世界各国の部署で働く科学者たちが、HoloLensを利用して、「(ヴァーチャルな)火星上での研究活動」を共同で行うのに役立っている。

最近の話だと、ケネディ宇宙センターで「Destination: Mars」展が開催された。この展示会では、火星探査機「キュリオシティ」が撮影した本物の画像や衛星画像を使って、来館者は火星を散歩することができた。

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