目黒にはとんかつ御三家と呼ばれるとんかつ屋がある。どの店もとんかつの美味しさはもちろんのこと、キャベツ、ごはん、味噌汁にも気を使っている名店ばかり。肉そのものの味わいを楽しめて、全体のバランスもいいとんかつ御三家を紹介しよう。



定食は豪快でジューシーで肉厚なとんかつに、たっぷりのキャベツとポテトサラダがついてくる
豪快でジューシーなとんかつを食べたいなら『かつ壱』

目黒


目黒駅西口から徒歩3分ほど、ビルの地下にある飲食街の一角に『かつ壱』はある。店内は狭く、昼時になれば常連客ですぐに満席になる。『かつ壱』の豚肉は厚みがある。衣がサクサクしていて食べ応えは抜群。肉の旨味、脂の甘味が衣に凝縮されていて、一口食べると期待以上の旨さに悶絶寸前。次々と箸が伸びる。

卓上にはソースと藻塩が置かれている。まずは肉厚な豚肉の旨味を味わうために塩でいただくのがおすすめ。ヒレかつ丼やヒレかつカレーなど、ほかのメニューも試してほしい逸品ぞろいだ。



『かつ壱』は目黒駅から徒歩3分ほど。ビルの地下にある飲食街の一角にある




創業昭和14年。目黒で美味しいとんかつ屋といったら『とんき』と答えるひとも多いほどの名店
職人技を見ながら味わえる名店『とんき』

目黒


目黒で美味しいとんかつ屋といったら『とんき』と答えるひとも多いだろう。創業昭和14年の歴史ある名店で、作家の池波正太郎も愛したとんかつ屋だ。二階席もあり店内は広いが、オープンと同時にすぐに行列ができる。

一階のカウンター席は、厨房で働く職人たちの動きが間近に観察できる。とんかつを揚げる職人、熱々のとんかつを切り分ける職人、キャベツを盛りつける職人と、さまざまな職人たちの無駄のない作業に圧倒される。

とんかつはジューシーかつ、旨味たっぷりの上質な肉を使用。その上質な肉をサクサクの衣が包み込む。肉、衣、付け合わせのキャベツ、ごはん、味噌汁、それらすべてが理想的ともいえる素晴らしさ。この品格漂う絶品のとんかつをぜひ味わってほしい。



一階のカウンター席では職人たちのプロフェッショナルな仕事が観察できる


いよいよ御三家最後の一店は……!?



とんかつなのにヘルシー。女性でも気づけばあっという間に平らげてしまうだろう
大物芸能人が愛し続ける『とんかつ 大宝』

目黒


ここは多くの大物芸能人も通う創業約40年の老舗店。本誌でも食通である小宮山雄飛さんおすすめの絶品ランチの店として紹介している。これぞ、とんかつ!という、王道の味。

創業開始から長く付き合いのある豚肉専門店から仕入れる肉は、この店に合うように考えられた信頼のクオリティ。とんかつを口に運ぶとカラダの芯から幸せになる。

卓上にある岩塩で食べたり、醤油とからしで食べたりと味のバリエーションが楽しめる。油が上質なので、ヒレかつは醤油で食べるとあっさりして、豚の旨みが引き立つ。一口食べるだけで、職人の腕の確かさが分かるだろう。



ひとりでも立ち寄れる隠れ家的な絶品のとんかつ屋