大相撲の世界から43歳で社会人になった元力士がいる。元幕下の中世古(なかせこ)貴之さん(44)だ。中学校卒業後に高田川部屋に入門し、2022年7月場所(名古屋)で約29年間の相撲人生に幕を閉じた。引退1か月後の同年8月から地元愛知県内の介護施設で働き始めた中世古さんは、「2度目の新弟子気分を味わっています」と笑顔をのぞかせた。「気持ちの面で負けて悔しいという思いが薄れ...」大相撲の道に入ったのは3歳上の兄の影響だ