「チームを勝たせることができなくなった」。そう感じて小笠原満男は現役引退を決意したという。1998年、大船渡高校から鹿島アントラーズに入団。以降、獲得した主要タイトルの数は17を数える。チームが25年間で積み上げた全20冠のほとんどを小笠原は掲げてきた。いつしか鹿島は「常勝軍団」と呼ばれるようになり、小笠原はその象徴としてチームを牽引し続けた。だからこそ、自らの力に限界を感じたことで、担ってきた役割を後輩