「予告編で話すのはアリ?」「エンドロール中のスマホは?」映画館マナー論争…「上映中」とはどこからどこまでなのか、大手シネコンに聞いた

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映画館での「上映中」とは、どこからどこまでを指すのか。いまSNS上で、映画館の鑑賞マナーをめぐる議論が起きている。きっかけとなったのは、映画館で予告編が流れている最中に会話をしていた観客をめぐる投稿だ。

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「予告編やエンドロールでも静かにすべき」映画マナーで激論

投稿によると、映画の予告編が流れている最中、50代くらいの女性2人組がずっと会話をしていたという。その後、隣に座っていた男性客から注意されたため、本編中はおおむね静かにしていたものの、エンドロールが始まると再び会話を始めたという。

これに対し、投稿者も後方の席から注意。さらに場内の明かりが点いた後には、別の観客からも「エンドロールも含めて映画ですから」と注意されていたという。

この投稿をきっかけに、SNS上では「予告編中やエンドロール中の会話は、どこまで許されるのか」という議論が広がった。

まず目立ったのは、「予告編は本編ではないのだから、多少話しても問題ないのでは」という意見だ。

「エンドロールはともかく、予告編の時は喋ってても何も問題無くない? 映画館側からアナウンスされてるマナーも "上映中" のものであって、予告編の時間に喋ってようがスマホ見てようが、それは1ミリもマナー違反ではないでしょ」
「賛否あるとは思うけど、エンドロールはともかく、予告は目くじら立てないでもとは思う」
「個人的に、予告中は別にいいと思うけどな。うるさくても本編には関係ないし」

一方で、予告編の段階でも会話は控えるべきだという声も少なくない。

「てかさ、予告、エンドロール関係無く『映画館来たら黙ってろ』って思う。もちろん必要な会話は別」
「シアターに明記されている上映開始時間~終了時間までが課金時間なので、予告編やエンドロールでも静かにすべき」

また、エンドロール中の会話については、より厳しい意見が目立った。

「エンドロールでお喋りするくらいならサッサと出ていってくれ」
「エンドロールの音楽を聴きながら余韻に浸りたい人の邪魔をしないでほしい」

映画館では、本編が始まる前にシネアドや予告編、マナー映像などが流れることが多い。その時間を「まだ本編前」と考える人もいれば、「すでに映画を観る時間が始まっている」と考える人もいる。

大手シネコンの見解は…

エンドロールについても同様だ。最後まで余韻を味わいたい人がいる一方で、混雑を避けるために早めに退席したい人もいる。作品によっては、エンドロール後に追加映像が流れる場合もあり、「どこまでが映画なのか」は、意外と人によって受け止め方が分かれる部分でもある。

では、映画館側はどのように考えているのか。

大手シネコンであるイオンエンターテイメントとTOHOシネマズに対し、映画館で案内している「上映中」とは具体的にどの時間帯を指すのかを質問した。

あわせて、予告編中の会話について劇場としてどのように認識しているのか、さらにエンドロール中の会話、退席、スマートフォン使用についての見解も尋ねた。

しかし、両社から具体的な回答は得られなかった。

イオンエンターテイメントは、企画書を確認したうえで「内容を社内で検討させていただきましたが、本件の回答を控えさせていただきたく存じます」と回答。

TOHOシネマズも「社内で慎重に検討をいたしましたが、今回の件に関しては回答を差し控えさせていただくことといたしました」とした。

もちろん、回答を差し控えたことをもって、各社に明確なルールがないと断じることはできない。劇場ごとの運用や作品ごとの状況、現場での判断もあるだろう。

それだけ、予告編やエンドロールのマナーは、簡単に線引きしづらいテーマであるのかもしれない。

仮に「予告編も上映中」と明言すれば、予告編中の会話もすべて控えるべきだという受け止めが広がる可能性がある。一方で、「予告編は上映中ではない」と受け取られれば、会話をしていいという誤解につながりかねない。エンドロールも同じだ。

ちなみにユナイテッド・シネマ系列では、予告編中やエンドロール中もスマートフォンの操作を控えるよう、全国の複数劇場の公式ページで案内している。しかし、会話については明示していない。

マナーは人それぞれの感覚に委ねられる部分が大きい。しかし、感覚に任せるだけではトラブルになることもある。そのため明確なルールが必要になるが、ルールを細かくしすぎれば、今度は「書いていないことならいいのか」という話にもなってしまう。

今回SNSで議論になった映画館マナーについて、はっきりした線引きは難しいが、少なくとも、同じ空間に不快に思う人が一定数いるのであれば、できる限り控える――映画館でのマナーは、結局そのあたりに落ち着くのかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部