【解説】約39年半ぶりの円安水準 家計の支出は?
東京外国為替市場で円相場は1ドル=162円台まで下落し、約39年半ぶりの円安水準となりました。この影響について、経済部マーケット担当の天目石史織記者の解説です。
■米国で年内“利上げの見方”強く…ドル買い円売りに

まず、この円安ですが、アメリカで年内に利上げがあるとの見方が強くなっていることから、ドルを持っていた方が得だということで、ドル買い円売りとなっているのが要因です。
39年半ぶりのレベルまで円安が進んでいるわけですが、市場関係者は、「為替介入への警戒感から急激な円安は抑えられるものの、長期的には、為替介入がなければ165円なども視野に円安が進む可能性が高い」とみています。
■円安、今後も進む可能性…影響は

――今後も円安が進む可能性が高いということですが、どのような影響があるのでしょうか。
輸出企業にとっては海外で競争するにはプラスといわれていますが、私たちの生活にマイナスとなるのが物価の上昇です。
日本は生活に欠かせない食料やエネルギーなど、多くを輸入品に頼っているため、円安の進行はモノの値段の上昇につながります。
■家計支出、年間いくら増える?

2025年の為替レートの平均である149.7円から、30日の162円まで円安が進行した時の支出がどれぐらい増えるか、所得別にみずほ総合研究所が試算したものをみると…。
所得が300万円未満なら平均で年間9878円支出が増え、1000万円超えでは、支出は2万3000円を超えると見込まれています。全体の平均では、年間1万5534円支出が増加するということです。
■円安が落ち着くためには…

――円安がとどまってほしいという意見もあると思いますが、今後の見通しはいかがでしょうか。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の龍翔太為替ストラテジストは、円安が落ち着くためには日銀の追加利上げなどのほか、海外への円の流出を防ぐ必要があるとしています。
つまり、外資企業の誘致、そして、日本企業も海外に移した生産を国内に戻すことなどが必要だと指摘しています。
円を買いたくなるような日本の成長が求められています。
