現代自動車グループがアメリカのロボット企業ボストン・ダイナミクスの株式9.65%をソフトバンクグループから3億2500万ドル(約525億円)で取得し、ボストン・ダイナミクスをグループ側で100%保有する見通しだと報じられました。

Hyundai takes full control of Boston Dynamics as SoftBank exits for $325 million - Startup Fortune

https://startupfortune.com/hyundai-takes-full-control-of-boston-dynamics-as-softbank-exits-for-325-million/

Hyundai to buy SoftBank's remaining stake in Boston Dynamics for $325 mln, newspaper says | Reuters

https://www.reuters.com/legal/transactional/hyundai-buy-softbanks-remaining-stake-boston-dynamics-325-mln-newspaper-says-2026-06-19/

ボストン・ダイナミクスは、犬のように歩く四足歩行ロボット「Spot」や、人型ロボット「Atlas」のデモ動画で知られる企業です。段差を越えたり、転んでも起き上がったり、物をつかんだりできるロボットを開発しており、2026年5月には人間のような動きで冷蔵庫を持ち上げて運ぶデモ動画が公開されています。

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従来の産業用ロボットは決まった場所で同じ動きを繰り返す作業を得意としますが、人が歩き回る場所や状況が少しずつ変わる現場では導入が難しい場面があります。ボストン・ダイナミクスのロボットは、そうした「人が入れるけれど機械化しにくい場所」を動き回るための技術で注目されてきました。

ボストン・ダイナミクスは1992年に創業後、2013年にGoogleが買収し、2017年にGoogleの親会社であるAlphabetからソフトバンクへ売却されました。

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2020年12月には現代自動車グループがソフトバンクから経営権を取得することで合意。2021年6月に取引が完了し、取引完了後の持ち分は現代自動車グループ側が約80%、ソフトバンク側が約20%という形でした。

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ボストン・ダイナミクスでは損失の積み上がりなどに伴って複数回の増資が行われ、持ち分比率が変化したとのこと。報道時点の株主構成は、現代自動車28%、起亜17.2%、現代モービス11.3%、現代グロービス11.25%、現代自動車グループ会長兼CEOのチョン・ウィソン氏22.6%、ソフトバンク9.65%で、ソフトバンクが保有する9.65%を除けば、現代自動車グループの関連会社や会長が保有しています。

2021年6月の取引時、取引完了日から4年以内にボストン・ダイナミクスの上場手続きが進まなかった場合、ソフトバンクは残り株式を現代自動車グループ側に売却できる契約になっていたとのこと。今回はこの契約の権利行使期限が迫るなか、ソフトバンク側が権利を行使して売却を申し入れた形です。



報道では9.65%の株式に対し3億2500万ドル(約525億円)の対価が支払われる予定で、単純計算した企業価値は約33億7000万ドル(約5440億円)となっています。ただし、フィジカルAIへの注目が集まるなか、一部ではボストン・ダイナミクスの企業価値は200億ドル(3兆2300億円)以上とも推定されており、今回の価格は2021年の契約に基づいた割安価格とも報じられています。

ソフトバンクは人工知能やインフラ関連の投資に大きく資金を振り向けており、ボストン・ダイナミクスの株式売却も資本配分の一環とみられています。

現代自動車グループは2026年6月22日に取締役会を開き、残り株式の取得を承認する見通しとのことです。