飲食店の倒産が過去最多…すき家、大戸屋の運営元が“逆境下でも業績好調”なワケ
今年に入り第一四半期は、売上105.5%、客数103.5%、客単価102.0%とわずかながらでも伸ばしており、特に直近の6月は売上17.6%、客数14.5%と著しい伸びで、今後に期待できそうだ。
◆単一か、他業態か?今後の向かう先は
単一業態に経営資源を集中させで経営効率を高めるか、あらゆるニーズに対応した多業態で収益機会を増大させるかの選択は難しいところだ。
特に最近のゼンショーとコロワイドは積極果敢にM&Aによる買収を強化しており、お客さんの囲い込みをしながら、事業規模の拡大によるスケールメリットも発揮し、消費者の個性化・多様化・高度化したニーズに合致した業態を自社で展開し、収益機会を増大させている。
コロナ収束したにもかかわらず客足が戻らず、コロナ禍の追加の借入が負担となり、倒産や廃業が相次ぐなど、優勝劣敗が明白になっている外食業界。よりM&Aが活発になりそうな気配である。
※初出時、営業利益など一部の情報に誤りがありました。お詫びして訂正いたします(8/19 13:02)。
<TEXT/中村清志>
【中村清志】
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan