服装だけじゃない…会場へ向かう車も場合によっては「マナー違反」に?

さまざまなマナーがある冠婚葬祭 ©ri。/stock.adobe.com

結婚式葬式といった冠婚葬祭の場では、その式にあわせたさまざまなマナーが存在します。しかし、守るべきとされているマナーをすべて熟知している人は多くなく、式への招待を受けた多くの人はその式ごとどのようなマナーがあるのか、事前に調べることが多いようです。

案内状の返し方や祝儀・不祝儀のお金に関すること、どのような服装で参列するべきなのかなど、そのほかにも大小さまざまなマナーがありますが、こうしたマナーは式へ参列する車にも言及されることがあります。

冠婚葬祭で“マナー違反”になってしまう車の特徴は?

フェラーリ F40で葬儀に向かうことはマナー違反と見られる場合がある ©Wolfgang/stock.adobe.com

マナー違反となる車の特徴として共通するのは注目を集めてしまうことです。

赤や黄色、青など鮮やかなカラーは避けるべきであるほか、レーシングカーやいわゆる痛車のような派手なラッピングを施した車もNG。白やグレー、シルバーなど無彩色のボディカラー、特に黒がもっともフォーマルなボディカラーであるようです。

白や黒などの無彩色であったとしても、レーシングカーや痛車のような、派手なラッピングやカスタムを施した車は注目を集めやすいためマナー違反だとされています。高級車や、希少なクラシックカーも同様の理由でマナー違反に。

また、見た目だけでなく、音にも気をつけなければなりません。

マフラーを交換し排気音がひときわ大きい車であったり、車高を下げて地面に車体の一部をこすりガリガリという音が出てしまうのは、その音が周囲の人の注意を逸らしてしまうため不可となります。整備不良に該当する場合もあるため、その場合はマナー以前の問題です。

服装などに気をつけていたとしても、車が「マナー違反だ」と見られてしまってはせっかくの用意も水の泡。そのため、結婚式葬式の会場へ車で向かう際にマナー違反となるような車しか用意できない場合は、公共交通機関やレンタカーを利用することがマナーだとされています。

「マナー違反を不快に思う人」への配慮でトラブルを防ごう

主役への敬意を持つことがもっとも大切だ ©Тарас Нагирняк/stock.adobe.com

「自分の車は“マナー違反”だと思われるかもしれない」と気にするあまり、式へ参列すること自体を断念するのはあまりにも残念です。

式へ参列し、主役へ気持ちを伝えることがもっとも重要なことなのですから、そこへ向かう手段について悩むよりも、何を伝えようか悩むことに時間を割いたほうがはるかに有意義でしょう。

しかし、“マナーを守る”という意識の強さは人によってさまざま。参列する人の中には、他人のマナー違反を見ると不快に思う人もいるかもしれません。あとあとトラブルにつながるおそれもあります。

そのため、“マナー違反”になるかもしれない車で式の会場へ向かう場合は、そうした方々とのトラブルに発展しないよう、会場や隣接する駐車場ではなく、会場から少し離れた場所の駐車場を利用したほうがよいでしょう。