29日のライブドアオート提示株主総会後、新商号の看板が部屋の前に掲げられた(撮影:吉川忠行)

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ライブドアオート(LDオート)<7602>の井上博文社長は、29日に都内で開かれた定時株主総会後の報道陣などとの意見交換会で、今後もライブドア(LD)との資本・業務提携が続く可能性を示唆した。

 井上社長は「LDは51%(約1億2000万株)の株式を保有している。売買金額は相当なものになり、すぐに資本提携解消とはいかない。中古車のネット売買の伸びについても対策を練っており、その1つがライブドアとの関係だった。当社ビジネスはLDからコアビジネスでないと判断されたが、今後も提携していく可能性はある」と話した。

 同社がLDと旧経営陣らを相手取り5月12日に起こした、総額約16億7000万円の損害賠償を求める訴訟については「現経営陣が悪いというのではないが、法人としての責任はある。LD経営陣には、“友達に車を貸してぶつけられたら賠償を求めるでしょう”と話し、理解を求めている。LDもLDオートもお互いに利害関係を持っており、決着をつけなればならない」と語った。また、和解を前提とした交渉もしているとした上で、「LDには支払い能力がある。和解の場合もそれなりの金額で決着する」と述べた。

 株主総会では、LDの不祥事に起因し、毀損したライブドア・ブランドによる営業への影響を避けるためとして、「ライブドアオート」から「カーチス」へ商号変更することが提案され、承認された。8月1日に新商号に変更する。しかし、LDの“息のかかった”取締役が11人中5人を占め、資本・業務提携についても、先の見えない展開が続いている。【了】

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