多発するトヨタ「アルファード」の盗難に埼玉県警も警告! 車両盗難の対策は?
埼玉県でアルファードの盗難が多発している!?
埼玉県内で、現行型となる2015年以降のトヨタ「アルファード」の盗難が多発しており、県警が注意を呼びかけている、というアルファードオーナーにはショッキングな情報がありました。
埼玉県警に確認してみたところ、埼玉県内でアルファードの盗難が多く発生しているのは事実のようです。
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アルファードが狙われる理由については、「やはり人気車で商品価値が高いからではないでしょうか。当然、生産台数も多いので盗難される確率もほかの車種よりも高くなることもあるでしょう」(埼玉県警)とのことでした。
また、昨今流行のリレーアタックに関しては、「スマートキーから出ている微弱な電波を中継してドアロックを解錠して盗む、『リレーアタック』という手口が増えていますが、これもアルファードのような人気車の場合には、それ専用の違法商品も出回っているのも盗まれやすい状況を作り出しているようです」(埼玉県警)という分析しています。
盗難を防ぐ方法については、「リレーアタック対策用に電波を遮断するキーボックスが市販されているので、そちらを使用するのがおすすめです。そのうえで、犯人は盗む手間がかかるのを嫌うので、頑丈なハンドルロックを装着して物理的にクルマを動かせないようにするのも良いでしょう」(埼玉県警)とのことでした。
アルファードのほかに狙われやすい車種としては、トヨタ「ランドクルーザー/ランドクルーザープラド」「ハイエース」といった名前が挙げられましたが、やはり、国内のみならず海外での人気や評価が高いクルマが対象となりやすいようです。
なお、埼玉県警では市区町村ごとに車両の盗難の発生状況に関する情報を発信するメールマガジン「犯罪情報官NEWS」を発行しているので、情報入手の手段として登録・活用してほしいといいます。
アルファードは新車だけでなく中古車としても人気があります。
大手中古車検索サイトでチェックすると、生産初期となる2016年式で走行距離も10万km以上、修復歴ありの車両であっても200万円以上のプライスが付けられていることも珍しくありません。
さらに国内専用車というイメージのあるアルファードですが、右ハンドル車が使用可能なアジア圏内を中心に輸出されており、現地では多人数乗車可能な高級車としても人気があります。
このように国内外で中古車のニーズが高いことが、アルファードが狙われる最大の理由といえるでしょう。
狙われやすいクルマは? 盗まれたクルマはどうなる?
日本損害保険協会が2000年度から調査している「自動車盗難事故実態調査」では車名別の自動車本体の盗難事故件数を発表していますが、第22回目となる最新の調査(2020年11月1日から30日)ではランドクルーザーがワースト1位となっています。
2位はトヨタ「プリウス」とレクサス「LX」、4位はレクサス「LS」、5位はトヨタ「クラウン」と続き、アルファードはレクサス「IS」や「RX」と並んで6位となっています。
海外でも人気があるなど、ロングセラーとなっているモデルがワーストの上位にくる傾向があるようですが、盗まれたクルマはどうなってしまうのでしょうか。
●海外に輸出
世界中で絶大な人気と信頼を誇るトヨタのランクルや同じくハイエースなどはこのような目的で盗まれるケースが多いようです。
なかには大規模な窃盗団が関与している場合もあり、ニュースなどでは度々報道されています。
通常、中古車を輸出する際には車検証と引き換えに発行される輸出抹消仮登録証明書が必要ですが、盗難車の場合には発行できないため、簡単には輸出できないことになります。
しかしクルマそのものではなく、それぞれのパーツ単位であれば個別番号がなく、盗難車を分解してパーツにしてしまえば区別がつかなくなります。
海外では再度組み立てたり、左ハンドルに変更したりできるような工場もあり、そこからさらに別の国に流れていってしまえば追跡は困難になります。
●国内で転売
盗難車が転売できる方法にはカラクリがあります。
同じ車種で、事故で廃車になったクルマの車体番号を盗難車に付け替えてしまえば車検証を発行することができ、中古車として販売することが可能になります。
こちらもよほどのことがない限り発見することは難しいでしょう。
●犯罪に使用
厄介なのが、犯罪者の逃走などに使われてしまう場合です。そのまま乗り捨てられるのであればまだ戻ってくる可能性はありますが、事故を起こされたり、足がつかないようにスクラップにされたりするケースもあります。
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クルマの盗難で憎むべきは犯罪者のほうですが、アルファードなど特に狙われやすいクルマのオーナーであればできるかぎりの対策はしておきたいところです。