タイの首都バンコクの王宮前に集まるデモ隊(2020年9月19日撮影)。(c)Mladen ANTONOV / AFP

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【AFP=時事】タイの首都バンコクで19日、プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相の辞任と王室の改革を求める民主派集会が始まった。集会には数万人が参加する見込み。

 タイでは7月中頃からほぼ毎日、2014年のクーデターを進めた元軍トップのプラユット首相の辞任と、政権の改造を求める若者主導の集会が開催されている。

 また、一部では巨額の王室財産や強力な王室制度の変革を求める声も上がっている。タイではこれまで、不敬罪を取り締まる法律により王室に対する批判はタブーとされてきた。

 香港の民主派デモから触発されたこの動きは、徐々に勢いを増しているものの、リーダーはほぼ存在しない。しかし今週末の抗議デモは、王室について最も強い主張を行ってきたバンコクのタマサート大学(Thammasat University)の学生グループが主催している。

 正午前には施錠された大学の正門前に数百人が集まり、立ち入りを認めるよう要求。デモ参加者らは「独裁政権を打倒せよ、民主主義万歳!」「プラユットは出て行け!」などとシュプレヒコールを上げた。

 デモ隊は今後、王宮前のサナーム・ルアン(Sanam Luang)広場に移動し、そこで一夜を過ごす予定で、20日には近くの首相府までデモ行進を行うことになっている。当局はこの動きに神経をとがらせている。

 学生グループは5万人以上のデモ参加を見込んでおり、当局は2014年のクーデター以来最大規模で警戒に当たる見通しだ。また、警察は約1万人を動員して警備に当たるとしている。

 最近の学生の抗議デモは大半が平和的に行われてきたが、王室に関する活発な議論を求める異例の呼び掛けは、国内に衝撃を与えている。タイのマハ・ワチラロンコン(Maha Vajiralongkorn)国王の資産は最大600億ドル(約6兆3000億円)と推定されており、学生らは王室の資産状況の説明や不敬罪の廃止、国王の政治への不干渉を求めている。

【翻訳編集】AFPBB News

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