小笠原祐子さん 撮影/齋藤周造

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「女性の性欲は灰になるまで」と言われるが、80歳を過ぎてからAV女優として作品に出演し、世間の度肝を抜いたのが小笠原祐子さんだ。

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息子は“好きにしたらいい”と

 現在84歳で、当面引退の予定はなし。そもそも、なぜAVに出演することになったのか?

「お店のお客様に2年くらい勧誘されていたけれど、“何を言っているの?”と最初は断っていました。でもある日、撮影現場の見学に行くことになって、からみのシーンを見たら、“私は若くてアソコがデカい男がいい”って言ってしまって(笑)。すると制作の人が“じゃあ、そういう男優を用意しますから”という話になり、出演することになりました」

 59歳で亡くなった夫とは、毎日夜の営みをしていた(!)が、その後はAVの撮影まで20年以上、誰ともセックスしていなかったという小笠原さん。

「若い男性と付き合っていましたが、そういう関係はなし。たまにひとりHはしていましたよ。

 でも、撮影のときはちゃんと濡れて、ローションは必要なかったんです。撮影しているうちに、若い人たちと一緒に作品を作り上げる楽しさにも目覚め、車の運転ができるうちはAV女優を続けていきたいと思っています」

  家庭を築き、子どもを育て上げた第一の人生、スナックママとしての第二の人生、そしてAV女優としての第三の人生を謳歌する小笠原さん。AVの出演に家族の反対はなかったのだろうか?

「子ども、孫、ひ孫もいますが、息子は“好きにしたらいい”と言ってくれ、娘は嫁いでいるし関係ない。自分の人生なんだから、楽しめばいいと思います」

 最近は、仕事で女性向け風俗を経験し、サービスの充実ぶりに驚いたそう。

「AVだと私が主導で若い男の子を誘惑することが多いため、“される側”になるとなんだか恥ずかしかったですね。お風呂で身体を洗ってくれ、服を脱がせてくれ、舐められたり、指でしてもらいますが、本番は禁止。それでもとても癒されたので、女性たちが風俗を利用する気持ちはよくわかりました」

 最後に読者にメッセージを。

「身ぎれいにしていないと男性も寄ってこないし、おしゃれをして自分を磨くことは大事。セックスしたいとき、相手がいなくても道具を使って自分を満たしてると、相手が現れたときにスムーズにできるのでは?

 私はこの年ですが好奇心の塊みたいなところがあって、スポーツが大好き。男性は話題の豊富な人が好きですね。みなさんも、楽しいこと、好きなことに目を向けて、人生を味わいつくしてください」

(取材・文/紀和静)

おがさわら・ゆうこ ◎昭和10年生まれ。短大卒業後に結婚し、専業主婦をしていたが、夫が59歳で他界。60代でスナックママに。2016年に81歳でAV女優デビュー。年に1〜2本のペースで撮影し、世界最高齢のAV女優として注目されている。