午後10時に強制消灯・・・電通の過労死防止策を聞いた中国人「まるで高校3年生」
中国メディア・界面は12月29日、「過労死で電通の社長が辞任 中国では『996』がなおも盛んだ」とする記事を掲載した。「996」とは、「午前9時から午後9時までの勤務、週6日出勤」のこと。中国のオフィスでも過酷な長時間労働が当然のように行われている、と言いたいのである。
一方で、中国では過労によって死亡したとしても法に基づいて補償を受けることは依然として難しく、現在の法規では長期的な心身へのダメージによる死亡は過労死認定が困難であると指摘している。
記事は、電通が悲劇の再発を防ぐために新たな企業文化づくりを発表し、その1つとして午後10時以降の残業を原則禁止し、オフィスの照明を強制的に消すことを打ち出したと紹介。「これはまさに、高校3年生の夜自習の管理制度と同じではないか」として多くの中国人にとってなじみのある措置であることを伝えるとともに、「体は革命の資本。しっかり休んでこそさらに遠くまでいける」という担任教員の話は「仕事の場においてもやっぱり真理なのだ」と結んだ。
電通が打ち出した強制消灯制度を「高校3年生の時に経験した」という話からは、中国社会の大学受験に対する重視ぶり、そして受験競争の激しさが伺える。学生時代から「残業」を強いられ続け、社会人になって長時間労働に縛られるとなると、蓄積されたストレスは計り知れないほど大きいものだろう。
絶対的な労働時間もさることながら、本質的に大切なのは従業員が常にベストなコンディションで能力を発揮できる場所や環境を、会社が提供することだ。何時以降は残業禁止、強制消灯実施というのは表面的な対症療法に過ぎないのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

