12日に行われたマンチェスター・ダービーで、ユナイテッドがウェイン・ルーニー自ら「生涯最高」と語ったゴールでシティを2−1で下した。

地元のライバル、しかも、今季は1位と3位でタイトル争いのライバルでもある両者の対決は、開始3分にテベスのパスからシルバが決定的チャンスをつかむが、これは惜しくも枠を外れる。これが入っていたら、試合はまったく違ったものになっていたかもしれない。シティはその後もユナイテッドゴールに迫るがゴールを奪えないまま、ユナイテッドもようやく35分にギグスのクロスをフレッチャーが頭で合わせるが、これはGKハートに防がれる。

試合が動いたのは41分、ファン・デル・サルからのロングボールをルーニーが競り、ギグスが絶妙なパスを出すと、ナニが巧みに持ち込んでネットを揺らして、ユナイテッドが先制した。シティもようやく65分に、途中出場のライト・フィリップスとジェコの連係でネットを揺らす。これはジェコのリーグ戦初ゴールかと思われたが、シルバの背中に当たっていたためシルバのゴールと記録された。
そして、迎えた78分、ナニの右クロスをルーニーが鮮やかなバイシクルキックでネットに突き刺し、勝ち越しに成功。これが決勝点となった。

前節の試合で、今季初黒星を喫したユナイテッドだが、それを見事に払拭したこのゴールは今季の優勝を決めるゴールになるかもしれない。

ミッドウィークのイングランド代表戦では影が薄く、ユナイテッドでも今季はこの試合前まで5ゴールしか決めていないルーニー。面目躍如となったこのゴールについて、「ボールが来るのが見えたから、やってやろうじゃないかって。10回やって9回は、スタンドに行っちゃうんだけどね。だけど、これは当てた途端にゴールに入るってわかったよ。生涯最高のゴールだ」と照れた。

ケガでスタンド観戦だったDFのリオ・ファーディナンドはTwitterで、「すげー。ルーニー最高のゴール!!! ダービーマッチにふさわしい勝利!」とつぶやいた。

ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、「見事だった。ここではいくつかのファンタスティックなゴールが生まれたが、あんなのは……見たことない」と喜んだ。

敵将のロベルト・マンチーニ監督も、「ルーニーのようなファンタスティックな選手があんなゴールを決めたら、拍手するしかないね。素晴らしいゴールだった」と脱帽だった。