サンプドリアは29日、リーグに対し、ガッローネ会長と口論したFWアントニオ・カッサーノに規律処分を科すことを認めるよう、申請のファックスを送った。『ガゼッタ』はこの書類でクラブが何を求めたかを突き止めている。クラブが求めたのは、「報酬支払いの中断と練習からの除外」と、「契約解除」だった。

ガッローネ会長の主張によると、同会長は26日、サポータークラブの授賞式に出席するように求めたが、カッサーノが「すげなく拒否した」ことを受け、「どうしてだ?」と詰問。「当然だろ」と答えたカッサーノに、ガッローネ会長は「この私個人の願いを叶えるように」と頼み続け、「受賞に必要な時間だけいれば良い」と約束したそうだ。

だが、カッサーノはここでキレたとのことで、「あのクソホテルに賞をもらいに行くわけないだろ」と発言。その後、両者の間で「お前(カッサーノ)は自分を誰だと思っているんだ」「どうして声を荒げる?」「私は声を荒げていない」というやりとりがあったという。

ガッローネ会長が署名した書類によると、「ここでカッサーノは突如立ち上がり、乱暴にドアを閉めながら出て行って、ドレッシングルームへ続く階段へと向かった」そうだ。そしてその直後、ガッローネ会長はカッサーノが大きな声でスラングを使い、自身を罵ったのを聞いたとしている。20名ほどのサポーターもこれを聞いていたそうだ。

カッサーノの苛立ちはドレッシングルームでも収まらず、ガッローネ会長は「パッツィーニ、ルッキーニ、マリルンゴ、ポッツィ、デッセーナ、そのほかの職員の前で、『クソジジイ』などと何度も侮辱したのを耳にした」とのことだ。

そのカッサーノは31日、初めて自らのコメントを発表。イタリア『ANSA』通信で、家庭の事情が会ったことを強調し、ガッローネ会長に公に謝罪している。

「今回起きたことは残念に思っている。だが、オレはすでに、チームメートたちのいるところでガッローネ会長に謝罪した。会長のことはとても好きだ。チームメートたちにはチェゼーナ戦に向けてエールを送った」

「この件がすべて移籍マーケットとつながっているという憶測記事を読んだけど、可能性があるのならば、オレは断固としてサンプドリアに残るつもりだってことを繰り返しておく」

「起きたことは、オレが妻と一緒に特別な時期にあることが考慮されていない。たくさんのスポーツ面での仕事と同時に、できるだけ彼女のそばにいたいとするのは理由があるはずだ。ただ、プライバシーについては明かしたくない」