現在、マイクロソフトが進めている、企業へのWindows Vista導入計画は、近い将来、不完全な幕切れに終わるかもしれない。

CNNの報道によれば、Windows7と呼ばれている、Windowsの次期バージョンについて、ビル・ゲイツ氏は「来年あたり(Sometime in the next year or so)」に発表する」と述べたとのことだ。

現在、企業の多くはVistaのサービスパック検証待ちが続いていて、SP1の検証結果に問題がなければVistaに移行するという段階であると思われるが、もし、Windows次期バージョンが来年登場するとなれば、さらに様子見状態が続く可能性があり、Windows Vistaの運命は、9年前にユーザーを混乱させたWindows Me /Windows2000と同様の扱いになるかもしれない。

現在のコメントでは、Windows7は、コンシュマー版とビジネス版があり、32ビット/64ビット版が共存するとのことで、Windows Vistaのような細かいエディション分けはないようだ。

いずれにしても、2010年頃のリリースとされていたWindows7について、「来年あたり」と示唆されていることは、スケジュールを相当前倒しすることになる。

マイクロソフトがOSの開発スケジュールを加速させていることは再三コメントしていたが、発表から発売までのタイムラグにもよりけりとはいえ、Windows Vista導入に関する混乱を招き、導入見送り企業が増える可能性が高くなる可能性がある。

(編集部 真田裕一)